【ロンドン、マドリード、ワシントン:本紙、ロイター】
最近のヨーロッパ諸国におけるテロ攻撃の連鎖は、ヨーロッパの治安当局に、ヨーロッパ諸国のダーイシュの潜伏細胞の一斉追跡を促したようだ。28日、スペイン、ドイツ、イギリスの警察が、ダーイシュとの繋がりや過激な思想を広めた容疑者に対する強制捜査と逮捕キャンペーンを実施した。捜査の中で逮捕されたのは6人の危険なテロリストで、捜査はスペインのマヨルカ島から行われた。スペインでは、国内の治安警戒レベルを2番目に高いレベル4に引き上げて以来、既に警察はイスラーム過激派に関与したかどで178人を逮捕している。
4人の容疑者がマヨルカ島で逮捕され、1人はイギリス、バーミンガム、残りの1人はドイツで逮捕されたとスペイン当局は明らかにした。また同政府はEUに所属するユーロポール、ユーロジャスト、SIRENEの諸機関を通じてドイツ当局やイギリス当局と協力して捜査は行われたと述べた。
6人の逮捕者たちは、暴力を扇動する内容を含むビデオの製作及びその流布、そして人々をシリアとイラクの紛争地域での戦闘のための旅行へ勧誘するための毎週の秘密会議を開催した容疑がかけられていた。なお、この戦闘員の活動に対する捜査は、2015年にあるビデオテープをインターネット上で発見してから始まった。そのビデオテープは、スペインに住むムスリム青年の、勧誘からシリアへ向かうまでの生活過程を描いている。
スペイン内務省は、このビデオの製作者を、「過激派、サラフィー主義の44歳のイマーム(導師)であり、今回の強制捜査の一環でイギリスにおいて逮捕された。この人物は以前からヨーロッパ諸国で監視対象とされており、マヨルカ島へ渡航し、組織の一員である4人と接触し、人々の勧誘を促す活動をしていたことが発見された。またドイツでの逮捕者は、他の者と連絡をとり、戦闘員の宣伝ビデオの準備に参加していた。」と発表した。
さらに同省は、「サラフィー主義のイマームに対して複数のヨーロッパ諸国から逮捕令状が発行されていたが、昨日バーミンガムで執行される前に活動拠点を次々に変えたことが逮捕を難しいものにした」と付け加えた。バーミンガムとはイギリスにいるダーイシュのメンバーが避難してくる主要な地域の一つである。
(後略)
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( 翻訳者:松浦孝祐、野村和、岩﨑ソフィア、近藤さくら、中島羽衣 )
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