議事堂
■「国家選挙機構」法への批判
【カイロ:アフマド・ムスタファー】
来年の夏に実施予定の大統領選挙をめぐり昨日、予定より早い論争の兆しが現れた。昨日、国家選挙機構を形成する法案を議会が可決したのに対し、大統領選に立候補予定の人物が批判を向けたのである。選挙に関する正当性の監督が同機構に委託される予定だ。
エジプト議会は昨日、「国家選挙機構」法の可決をめぐり会議で投票を行った。国家選挙機構の評議会は、10人の裁判官で運営される。破毀院(最高裁判所に相当)の副長官、控訴院(高等裁判所に相当)の諸判事、国家評議会の副長官、国家上訴機構の副会長、行政訴訟機構の副会長から成る最高司法委員会から10名が選出される。ただし、破毀院から出向した人物の中で最も年齢の高い人物が、同機構の会長になる。
国会議員による広範に亘る論争の中心は、エジプトの諸選挙に対する完全な司法監督をめぐるものだ。つまり、一部の議員は、エジプトの正当性に対する司法監督を最大10年に限定するという政府や議会の多数派の主張に反対している。彼らは、司法監督の期間を限定しないことを要求した。一方、今般の法律の支持者たちは、10年間のみと定めるエジプト憲法第110条に依拠して自派の主張を展開しており、また司法監督は、国家選挙機構の監督下にある職員が担うとしている。
今般可決された法案に関する昨日の論争は、アブドゥルファッターフ・シーシー大統領と競合し、大統領職への立候補を示唆した政治家らの手に移った。1年後に予定されている選挙で、シーシー大統領が2期目に向けて立候補することが確認されている。また、大統領選挙への立候補を示唆したのは改革発展党の党首、ムハンマド・アンワール・サダトであるが、同氏は昨日、「国家選挙機構」法に反対しており、「この法律は、明確な規則と選挙の透明性の基準を明確に義務づけ、選挙プロセスを管理する妥当な法律として、我々の望みや期待を実現していない」と述べた。
(後略)
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( 翻訳者:友添日向子 )
( 記事ID:42927 )