レバノン:人権大臣は拘留中のシリア人の死亡についての調査の開始を要求する
2017年07月07日付 al-Quds al-Arabi 紙
■レバノンの人権大臣は拘留中のシリア人死亡について調査の開始を要求;マシュヌーク内務大臣は式や祭りの際の銃の発射に対する変革を呼びかける。
【ベイルート:本紙・ロイター通信】
レバノンのアイマン・シャキール人権大臣は昨日、シリア人4人の死亡に関する調査の開始を要求した。レバノン軍が述べたところによれば、4人は同軍により拘留されていたが、慢性疾患により死亡したという。レバノン軍は先週金曜日、レバノン北東部アルサル地方にある難民キャンプの強制捜査を実施しており、そこで数百人を逮捕した。4人はこの中に含まれる。 一方、ヌハード・マシュヌーク内務大臣は「式や祭典での銃の発射」に対する改革並びに、政治家による司法府への干渉停止を呼びかけた。
シャキール大臣は声明で以下のように述べた。「レバノン軍のイメージを守り、偏り得る噂が流布するのを阻止するために、我々は、関係指導局と司法府に対し、透明性のある捜査を要請している。アルサル地方での拘束措置をめぐり最近取りざたされた写真や情報、また拘束者が死亡した理由に関する調査である」。また、ニューヨークに本部を置くヒューマン・ライツ・ウォッチは水曜日、シリア人4人の死亡に関し独立調査の実施を求め、人権侵害行為への関与が立証された人物による説明責任を呼び掛けた。
レバノン人権センターは、拷問で最低4人の拘留者が死亡したと述べた。またトルコに拠点を置くシリア国民連合は、10人が拘留中に死亡、アルサル地方周辺にある難民キャンプで襲撃が起きた際に、他19人が殺されたと述べた。レバノン軍情報筋は、これらの主張を否定している。同軍は、難民キャンプ捜査作戦実施中の軍に対し、5人が軍を攻撃、自爆攻撃を仕掛け、民間人1人が死亡したと述べた。また同軍は水曜日の声明にて、当局は15人のシリア人拘留者を釈放し、他85人が「非合法的にレバノン国内を移動」したため、検察局へ移送したと発表した。
一方、ヌハード・マシュヌーク内務・地方自治大臣は、政治家は司法府への介入を止めるよう再度述べ、自身が司法府を非難してないことを表明した。また同大臣は、式や祭りで銃が発射される現象は、我々にとっても国にとっても愚かなものであるとし、レバノン国民に、皆で改革をするよう呼び掛け、このレバノン式の狂乱を止めるよう訴えた。これは、ベイルート中心部の「バヤール」センターで行われた、ラウダ高等学校の卒業式における祝辞でのマシュヌーク大臣の発言である。
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( 翻訳者:中鉢夏輝 )
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