イスラエル:ヘブロンをめぐるUNESCOの決定に抗議
2017年07月07日付 Al-Nahar 紙
■ユネスコがヘブロン市を世界遺産に登録。イスラエルは同決定を「恥ずべき行為」と認識。
【AFP通信】
国際連合教育科学文化機関、通称UNESCOは、ヘブロン旧市街が世界的に類を見ない価値を有しているとして、同地区を「保存地区」であると宣言した。同宣言は、UNESCOにおいてイスラエルとパレスチナの新たな議論を呼んだ秘密投票の結果を受けたものである。
イスラエル占領区ヨルダン川西岸に位置するヘブロン市の世界遺産リストへの登録をめぐる投票において、3票の反対票と6票の投票棄権に対して、12票とUNESCOの大多数が賛成票を投じた。ヘブロンには数百人のイスラエル人入植者に対して、20万人のパレスチナ人が暮らしている。イスラエルはこの決定を非難した。
パレスチナ外務省は、ヘブロン旧市街の世界遺産リスト登録をめぐる投票を、パレスチナ外交の成功でありイスラエルの凋落であるとみなした。
パレスチナ外務省は声明において、「この投票は、UNESCO加盟国に対するイスラエルとアメリカによる圧力に直面する中で、パレスチナがあらゆる前線で行なってきた外交闘争における成功であり、またイスラエルの明らかな失敗と凋落だと考えられる」と述べた。
イスラエル外務省は、UNESCOのヘブロン市の世界遺産リストへの登録の決定を、ヘブロンにおけるユダヤ人の歴史の否定とみなし、国連の「恥ずべき行為」であると発表した。
またイスラエル外務省報道官、エマニュエル・ナフション氏は、投票の直後、ヘブロンをめぐる決定に関してツイッター上で、「恥ずべき行為である。何ら重要性を持たないこの機関は、虚偽の歴史を流布させている。UNESCOは恥を知れ」と述べた。
( 翻訳者:加納真理佳 )
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