■「ダーイシュ」後のモスル…音楽と詩と読書の祭典
【バグダード:フルードゥ・アーミリー】
イラクの都市モスルでは、「ダーイシュ」の占拠期間を経て、初の文化・芸術祭を開催する準備が進められている。祭典には市の住人に読書を促すため書物を分配する活動に加え、歌唱と音楽活動が含まれている。
この祭典はモスル大学の公園で開催予定であり、「読書祭」という名前が冠されている。武装組織「ダーイシュ」の手によって市内全ての図書館が破壊されたモスル市で文化的な営為を復活すること、そして破壊された図書館を建設するために書物を再収集することを目的としている。今回の祭典では種類に富んだ5000冊の本が配布される予定だ。また音楽会と歌唱会も開催される。
祭典は9月初めに行われる予定だ。祭典の準備委員会は「ムッラー・ウスマーン・ムシリー」という楽団を招待した。彼らはイラク音楽の様々な音階を奏でることで有名だ。同楽団に歌唱フェスティバルで演奏会を開いてもらうために招待したという。
同様に準備委員会は、モスルに「ダーイシュ」がいる間、密かに音楽演奏を学んだ若い演奏家たちも招待した。市内で最も有名な演奏家アミーン・ミクダードが彼らを率いる。同氏は過去に千の楽曲を製作した実績がある。モスルが「ダーイシュ」の占拠下にあった当時、彼はモスル市内にある自宅で2年以上の間、演奏し続けてきた。本紙はミクダード氏に自身の辛い体験についてインタビューしたことがあり、その内容は2月16日付で報道された。
祭典の準備委員会会長のサラーフ・イルヤースは本紙に以下のように語った。委員会は2つの方針で作業を進める。第1に音楽会の準備だ。委員会は、この会に他の音楽家たちに加え、ウード奏者者ムスタファ・ザーイルも招待し、多くの楽曲に参加してもらう予定だ。第2に、幼児向けの詩の朗読等の活動に加え、過激派組織「ダーイシュ」が破壊した図書館の復活に向け尽力することだ。
(後略)
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( 翻訳者:下條実紘 )
( 記事ID:42952 )