CHPからクーデター未遂一周年レポート
2017年07月20日付 Hurriyet 紙


共和人民党(CHP)は、7.15クーデター未遂の後、2016年7月20日に発令された非常事態宣言(OHAL)から1年のレポートを公表した。

CHPのゼイネプ・アルトゥオク人権担当副党首は2種類のレポートを出し、この1年のOHALによる影響を詳細に記載した。


■5万人を拘束

7.15流血クーデター未遂の結果、市民248人が死亡、2,194人が負傷した。クーデター未遂後の政府の公式発表と公表資料の情報では、169,013人に対し捜査が行われ、50,510人がクーデターに関与した容疑で拘束された。拘束された48,439人に対しては司法捜査の実施が決定され、逮捕が決まった容疑者の数は7,266人に上る。

公務員139,356人が行政処分を受け、111,240人が免職された。教員45,678人が職務から外されるか、職務を一時停止された。教員33,131人は戒厳令法令により免職となった。私立学校教員21,000人が免許を取り消された。教員11,301人が、テロ組織支援の疑いで職務停止となった。職務停止となった者となっていない者を含む、教育労働組合の組合員メンバーである教員・学者1,488人が免職された。研究者6,383人と、職員1,200人が法令により免職となった。「平和のための学者宣言」に調印した学者378人が免職となった。7.15クーデター未遂後、判事・検事4,238人と憲法裁判所判事2人の職務停止が決定された。戒厳令法令により免職となった警察官は22,975人だった。拘束された警察官は10,732人、職務停止となった警察官は9,103人だ。県知事24人、副知事101人、郡知事115人が免職となった。トルコ軍で免職となった者は10,840人だった。将軍168人を含む軍属7,463人が拘束された。

■拷問疑惑

クーデター未遂後、拷問疑惑が数多く持ち上がった。逮捕された者の近親者や弁護士の訴えで、拘束中に組織的な拷問が行われていたことが指摘されている。また、クーデター後、クーデター加担を理由に拘束された者を収容する刑務所では、広く行われた暴力への不服訴えが高まった。特に、シルヴリ刑務所から夜になると激しい拷問の声が聞こえてくるとする話を、別件で刑務所の被告と接見していた弁護士が市民に伝えた。ジャーナリズムを理由に159人が拘束されるか、禁固刑を受けた。

■芸術にも打撃

イスタンブル広域市では、反体制的として知られる俳優6人とディレクターが免職され、俳優17人、脚本家1人、ミュージシャン1人、振付師1人が仕事を打ち切られた。ゲンジョ・エルカルの主催する「フレンド劇場」が公演していた「ナーズムとブレヒト」が、戒厳令法により上演を禁止された。レヴェント・ウズムジュの舞台には、アルトヴィン大学とアルトヴィン県庁は公演場所を提供しなかった。
 トルコが生み出した最高の指揮者・イブラヒム・ヤズジュ、ヴァイオリニストのフィリス・オズソイ、ピアニストのエセル・オイキュ・デデは、2017年2月7日に法令により文化省の公務を免職となった。

■自殺者35人

7.15クーデター未遂後に実施された捜査で取り調べを受けた者、あるいはその近親者のうち、少なくとも35人が自殺した。自殺未遂も4人いた。自殺者と自殺未遂者のうち8人は刑務所か、留置所か、拘束される際に自殺に及んだ。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:貝瀬雅典 )
( 記事ID:43027 )