シリア、イエメン、リビア:アラブ世界の再植民地化のための革命が起こったのか?(2)
2017年08月05日付 al-Quds al-Arabi 紙

一方イエメンは、UAE、サウジアラビア、イラン、アメリカの支配地となった。入り組み、ぶつかり合う多くの勢力の間での権力分配が存在する。イエメン国民自身も、UAEが港や空港を含むイエメンの多くの地域を支配するようになったと非難している。それだけでなく、UAEは過去にアデンの空港において、イエメン大統領機に着陸を禁じた。イエメンがUAEの植民地に変貌したのは過去のことだが、国内の戦場から遠くにあるソコトラ島の保護区にまで及んでいる。現在行われているイエメンの南北分割の試みも見逃せない。いずれは、いくつかの地植民地に分割されるのであろう。サウジは、彼らの主張する通り、イエメンの安定と正統性の回復を目指しているのか。もしくは、イエメンを支配し、他国との協力というかたちでサウジの傘下に置くことが目的ではないのか。端的に言うと、もはや誰もイエメンで革命のことを話す人はいない。むしろ、権利の分配と分割、恥ずべき植民地化について話しているのである。

またリビアは、同国の覇権と資源の分配を狙う多くの勢力の間の戦場と化した。権力と戦ったリビア人は、外国勢力がリビアを支配し傘下に置くために利用する駒に成り下がった。リビアの戦いに関与する外国軍は、リビアをリビア人に委ねるのだろうか。あるいはもとより、同国を委任統治下または保護下に置くために介入したのだろうか。ロシアを含む多くの国々が、リビア領内に自国の軍事基地を建設したのではなかったのだろうか。彼らは観光のためにリビアに来たのか。または、恥ずべきグレートゲームの枠組みの中で、植民地主義国として長期間居座るために来たのだろうか。

国内の圧制を終わらせるために国民は立ち上がったはずだが、外国の圧制が到来した。国内の植民主義を終わらせるために立ち上がったら、外国の植民地主義が再来した。ワキール(代理人)に対して立ち上がれば、パトロンにぶつかった。シリア、リビア、イエメンは今、自国の主権を持っているだろうか。あるいは、植民地になったとは言わないまでも、事実上の委任統治下になったのだろうか。革命の結果、新たな植民地主義のほかに何が残っているだろうか。

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( 翻訳者:中鉢夏輝 )
( 記事ID:43217 )