■危機に直面するナイル川
【ロンドン:各種報道】
危機が迫ると警鐘が鳴らされる中、英国放送公社(BBC)の報告書は、複数の気候的要因によってナイル川は疫病と衰退に苛まれており、こうした気候的要因が政治問題の発端の一因になったと発表した。また同報告書は、世界中で観測されている気候的変動がナイルの流水量を減少させていると明らかにした。
さらにこの報告書が指摘したところでは、エチオピアの降雨が8割以上の水量を成す世界最長の河川は、その水源から困難に陥っている。水源では、雨が以前のように降っていない。このことが、ナイル川流域諸国の全体にとっての惨事になるかもしれないという。
同報告書は、エチオピアのアルバ・ミンチ大学の気候学者ラケマリアム・ヨハネス・ワルコ氏の言として、「降雨が一定していない。時により強く降り、時には弱く降るが、いつも異なる」と述べた。続けて同氏は、「人口増加がこの現象を助長した。というのも各家庭が木々を伐採し、より広いスペースを確保し、建築材料を得ようとした。また、自然洪水がより頻繁に起きるようになった。」と述べた。BBCの報告書によると、「物議を醸す」アフリカ最大のダム建設が始まったことで、数万人の村人達が建設作業地の確保のために移動させられ、このことが地域全体の不安定な状況に暗い陰を落とした。
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( 翻訳者:吉川真優 )
( 記事ID:43570 )