アンカラ広域市のメリフ・ギョクチェキ市長は、10月22日にベシュテペでエルドアン大統領と会談し、その後10月28日に辞任することを報告した。
公正発展党(AKP)によって辞任を求められた広域市市長らのうちの1人であるメリフ・ギョクチェキ アンカラ広域市市長は、10月22日にレジェプ・タイイプ・エルドアン大統領とベシュテペで会談し、その後ソーシャルメディアを通じて10月28日に辞任すると発表した。10月の初頭以降その進退が議論されていたメリフ・ギョクチェキ市長は、エルドアン大統領に会談を要求し、10月22日に大統領府で面会した。会談が続く中、裏ではギョクチェキ市長がエルドアン大統領に、辞任について11月まで任期を要求するだろうと言われていた。一方エルドアン大統領はギョクチェキ市長に対し、AKPが問題に陥る前にプロセスを完了するよう警告したとされている。
ギョクチェキ市長はさらに、「ギョクチェキのいるアンカラ、ギョクチェキのいないアンカラ」というタイトルの世論調査の結果も会談の際に、レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領に提示するだろうとされていた。
■共和人民党(CHP)から興味深いメッセージ
メリフ・ギョクチェキ広域市市長は、エルドアン大統領と行った会談後、ソーシャルメディアプラットフォームのツイッターを通じて公表をした。ギョクチェキ市長は、「本日、大統領閣下と会談を行いました。アンカラ広域市議会を招集し、議員の仲間たちに別れを告げ、辞任したいと思います」と公表した。
メリフ・ギョクチェキ広域市市長の辞意表明は、ソーシャルメディアの話題においてもトップニュースとなった。多くのユーザーがギョクチェキ市長の辞任に関して投稿した。CHP所属のチャンカヤ区のツイッターアカウントからも興味深い投稿がなされた。投稿では、「親愛なるチャンカヤ区民のみなさん、お祝いに花火を使うのは鳥たちを傷つけ、道端の動物たちを怖がらせてしまいます。使用しないでください」と書かれている。
■エルドアン大統領から「議席」メッセージ
ギョクチェキ市長が辞任を発表した際、エルドアン大統領もツイッターで注目の投稿を行った。エルドアン大統領は、「私たちはこの道に、議席や支配力ではなく奉仕を愛してやってきた。ゆえに私たちは、若者を恐れ、若者から退き、地位を若者に譲ることを考えないような人間にはならなかったし、これからもならない。若者たちは、偉大なる私たちの国を守る重要な責務が訪れたそのときに引き継いでくれることを願う。私は若者たちを信じている。若者たちが自身の可能性を正しく評価してくれることを心から信じている」と述べた。
■ギョクチェキ市長の重要な規定にキャンセル
アタテュルク保護森林局(AOÇ)とアンカラ広域市庁との間でなされた議定により、アンカラ広域市の承認を受けて設けられた、農園内の動物園の使用権期間を10年から30年にする条項が、提議によって法案草稿から取り除かれた。法案から除かれた条項は、ギョクチェキ市長にとってとても重要だったとされていた。
■「なぜ10月28日なのか?」という議論
ギョクチェキ市長の発表後、「辞任日がなぜ10月28日となったのか」という議論が起こった。広域市関係者は、市議会を緊急で開くためには議員らに少なくとも3日前から招集をする必要があると述べた。全議員が議会に参加できるもっとも適切なタイミングが選ばれたとも言われている。
■メリフ・ギョクチェキとは何者か?
メリフ・ギョクチェキ氏は、1948年10月20日にアンカラのケチオレンで生まれ、父は弁護士、母は専業主婦であった。ギョクチェキ氏は、1967年にアンカラ大学政治科学学部を卒業し、その後ガーズィ大学のジャーナリズム職業高等学校を修了した。議会報道官、新聞社代表、労働省では特別書記長補佐の職を歴任してきたギョクチェキ氏は、1984年3月25日の地方選挙で祖国党から出馬し、56.6%の票を獲得してアンカラ・ケチオレン市長に当選した。ギョクチェキ氏は任期を終えたあと官僚に戻り、1989年から1991年の間、社会福祉・児童保護協会会長を務めた。1991年10月20日の総選挙では福祉党のアンカラ議員として議会に入った。2年3ヵ月国会議員を務めたギョクチェキ氏は、1994年に国会議員の職務を続けながら、福祉党からアンカラ広域市市長に立候補し当選した。1999年、2004年、そして2009年の地方選挙で広域市市長に再当選し、4期続けて広域市市長を務め、記録に名を残した。
1975年にギョクチェキ氏は数学教師のネヴィン・ギョクチェキと結婚し、アフメトとオスマンという2人の息子がいる。オスマン・ギョクチェキは、2010年以降ベヤズTVの放送総責任者を務めており、アフメト・ギョクチェキはオスマンルスポルの名誉会長として知られている。
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( 翻訳者:金戸 渉 )
( 記事ID:43648 )