3500年前のイスタンブルにトルコ人?
2017年10月26日付 Cumhuriyet 紙


ベシクタシュの地下鉄工事で歴史を覆すような発見があった。古代トルコ・アルタイ文化の3500年前のクルガン型の墓が35基見つかったのだ。

ベシクタシュのバルバロス大通りのすぐ近くで続く地下鉄駅工事で出土した遺物がイスタンブル史を覆す情報を明るみに出した。地下鉄工事現場では今、およそ3500年前の、イスタンブル最古の墳墓が発掘されており、これまで35の墓が特定された。北黒海のステップ文化、即ち古代トルコ・アルタイ文化に属するクルガン型の墳墓が出土したことは研究業界を騒然とさせた。

ヒュッリイェト紙のオメル・エルビル記者が報じたところによれば、ベシクタシュの考古学発掘調査の結果、トルコ人のアナトリアへの進入が1071年のマラーズギルトの戦いからであるという従来の歴史的通説にも再考の余地が出てきた。今回発見された墓の年代測定は青銅器時代末期から鉄器時代初頭(紀元前1200-1500年)ぐらいだと考えられている。

■クルガン墳墓

本紙は文化観光省の特別許可を得て、イスタンブル考古学博物館のゼイネプ・クズルタン館長とともにベシクタシュの発掘現場に入った。現場では多くの労働者と考古学者達が作業に従事していた。現場では、何十もの石が円形に規則正しく積まれているのが一目で分かる。クズルタン館長はここがイスタンブルで知られている中でも最古の墓地であると教えてくれた。綺麗な円形に積み重ねられた石の山は、北黒海ステップ地方、つまり古代トルコ・アルタイ文化の遺体を埋葬する慣習である「クルガン」型の墳墓であることが判明している。考古学者らはこの墓がどの民族に属するものかをこの時点で言及するのは難しいと語るが、トルコ人が10世紀までクルガン型墳墓の慣習を続けていたことが科学的根拠から分かっている。墓にあった骸骨を人類学的に調査し、分析結果を紐解けば、この墓に眠る最古のイスタンブル人の祖先が完全に分かるだろう。中央アジア・ステップ文化に関する科学的史料は、早期青銅器時代(紀元前3000年ごろ)に見られるクルガン型の埋葬慣習がオグズ族、フン族、ギョクチュルク族といった重要なトルコ系部族によって用いられていたことを示している。

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( 翻訳者:市野太音  )
( 記事ID:43660 )