■スィースィー大統領は「ローダ・モスク」での虐殺への報復を約束
【カイロ:ムハンマド・サラーフ】
エジプト人たちは11月24日、前例のない衝撃を受けた。シナイ半島北部のビイル・アブド市のモスクを狙った虐殺で235名が死亡、109名が負傷したためだ。この衝撃は、エジプトで初めてモスクを標的とする攻撃が起きたこと、また同国の歴史の中で最大の犠牲者数がでたことに起因する。同国では数十年間、非常に暴力的かつ大規模で死者の出る攻撃が複数起きてきたが、最も死者数が多い場合でも今回の半分であった。
今回の攻撃は、シナイ半島北部のビイル・アブド市中心のローダ村にあるローダ・モスクを標的とした。当時このモスクでは金曜礼拝が行われていた。預言者生誕祭の到来を間近に控え、同モスクでは礼拝後に祝典が行われる予定であった。同モスクは、ビイル・アブド市とアリーシュ市の境界地域に隣接している。この地域は比較的平穏で、シナイ半島北部の過激派諸派の標的範囲からかなり遠くにある。
「ダーイシュ」傘下の複数の戦闘員が実行したと考えられている今回の作戦は、軍部隊による迅速な攻撃をもたらした。軍は、ビイル・アブド砂漠周辺で武器を搭載した車列を空爆し、戦闘員複数名を殺害した。これらは攻撃の実行犯である可能性が高い。一方、エジプトのアブドゥル・ファッターフ・スィースィー大統領は、「これらタクフィール主義のテロリスト集団」に対抗する中で、「暴力」によって今回の作戦に対し報復することを約束した。また「この下劣で、不実で、卑劣な攻撃は、我々の能力へ疑念を抱かせ、我々の堅固さを破壊することを目的としている。軍隊と警察は、我々の殉教者たちのために報復し、最大限の力を以て短期間の内に安全と安定を取り戻すだろう」とした。
ローダ・モスクは、「ダーイシュ」が不信仰宣告をしているスーフィー教団の一派に属している。また、ローダ村とその周辺地域には、同地域最大の部族である「サワーリカ」部族が住んでいる。同部族は、シナイ半島北部で「ダーイシュ」に対する戦いを宣言した主な部族の一つである。
(後略)
この記事の原文はこちら
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:藤木郁理 )
( 記事ID:43811 )