イエメン:国際医療救援がサヌア国際空港に到着
2017年11月26日付 al-Hayat 紙
空港で積み下ろしされる救援物資(提供:ロイター通信)
空港で積み下ろしされる救援物資(提供:ロイター通信)

■国際医療救援がサヌア空港に到着

【ジュネーブ、サヌア、アデン:本紙、ロイター】

国連職員らが語ったところによると、昨日(25日)イエメンの首都サヌアの空港に人道支援スタッフが医療物資とともに到着した。国際救援の現場で活動する組織は、支援物資の搬入を許可したアラブ連合軍の決定を歓迎した。

国連児童基金(ユニセフ)は、到着した便の一つに「15トン以上」のワクチンが積まれており、これにより約60万人の子供たちにジフテリアや破傷風、その他の病気のワクチンを打つことができると述べた。

ユニセフはツイッター上のアカウントで、「支援ニーズは計り知れない。イエメンの子供たちのためにできることはたくさんある」というツイートを投稿した。サヌア空港のハーリド・シャーイフ空港長は、ワクチンに加え赤十字国際委員会のスタッフ8名も飛行機に乗って空港に到着したと述べた。

暫定政府の正統性を支持するアラブ連合軍の報道官は一昨日(24日金曜日)、国際救援団のサヌア空港への着陸およびフダイダ港への停泊について、今月(11月)4日から数えて82件の着陸・停泊が許可されたと述べた。食糧支援物資の80%はフダイダ港から搬入されている。

アラブ連合軍の報道官であるトゥルキー・マーリキー大佐はワシントンにあるサウジアラビア大使館が発表した声明の中で、5500トン分の食糧支援物資を積んだ船がフダイダ港に停泊することも許可されたと述べた。一方、同港の職員らによる昨日の発言によれば、港にはまだ一隻の船も到着しておらず、近いうちに船が停泊するという予定もないとのことだった。

アラブ連合軍は国連に対し、船舶の検査・臨検体制をどうサポートするか議論するためのチームを派遣するよう要請した。船舶の検査・臨検については、商船がフダイダ港に入ることを許可するために2015年に実施の合意がなされた。

イエメン軍は先週7つの県で激しい戦闘が発生した際、クーデターを目論む民兵組織の戦闘員167人を殺害したことを発表した。また、軍が管理するニュースサイト「セプテンバー・ネット」は、その中にフーシー派の指揮官6名が含まれており、複数の異なる戦線で行われた戦闘・空爆によりこの6名は死亡したと指摘した。

同サイトの報告によると、バイダー県ではサヌアに次いで二番目に多くフーシー派戦闘員の死亡が確認されており、39人が殺害された。次に多いのはミディ地区で、24人のフーシー派戦闘員が殺害された。

(マアレブ県西部)サルワーフ地区に駐留するイエメン国軍は民兵組織からの攻撃を退けることに成功し、何時間もの攻防の末、戦略的要衝であるマルサド山において前進を成し遂げた。また、戦場にいる情報筋がセプテンバー・ネットに述べたところによると、軍部隊は一昨日の夜にマルサド山近辺の地区の一つを開放することに成功し、同時にハイラーン山およびその他の地点に潜む民兵組織に砲撃を加えた。

同情報筋によると、クーデターを目論む民兵組織は軍が開放した地区から軍の拠点の一部を狙撃していた。軍は民兵組織から攻撃を受けていた状況から反撃に転じ、前進することに成功した。同時に、民兵組織の戦闘員10名以上を殺害し、数十名を負傷させた。

また同情報筋によると、民兵組織の指揮官の一人でムハンマド・アフマド・クブタインと呼ばれていた人物が殺害された。同指揮官はサヌアのビラード・ルース地区出身であり、サルワーフ地区で軍が作戦を実行した際の砲撃を受け死亡した。

イエメンのアブドゥラッボ・マンスール・ハーディー大統領は昨日、アフマド・ビン・ダグル首相および財務省、中央銀行に対して、今日(26日・日曜)より軍・治安部隊に対し早急に月給を支払うよう指示した。

ビン・ダグル首相は参謀総長と副参謀総長に対し、軍の士官・下士官・兵卒および殉職者の遺族に速やかに給与を支払うことができるよう、適切な措置をとることを命じた。

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( 翻訳者:北本芳明 )
( 記事ID:43850 )