映画「アイラ」のモデル、スレイマンさん死去ー朝鮮戦争英雄
2017年12月07日付 Hurriyet 紙


韓国人のキム・ウンジャさんのまぶたの父であるスレイマン・ディルビルリーさんが12月7日木曜日に亡くなられた。呼吸器不全、腎不全と診断されたスレイマンさんは11月2日から集中治療室で治療を受けていた。映画「アイラ」のモデルとなったスレイマンさんとはどんな人だろうか。

トルコ健康科学大学ハイダルパシャ・ヌムネ教育研究病院の集中治療室で治療されたスレイマンさんは多臓器不全のため亡くなられた。スレイマンさんは呼吸器と腎臓の不全のため11月12日から集中治療室で治療を受けていた。

病院側は「呼吸器と腎臓の不全と診断され、集中治療室に11月12日から入院していたディルビルリーさんは、およそ30日もの間、臓器の機能回復のための治療が行われていた。しかし先週から容態が悪化しており、ここ24時間機能不全が進み必死に治療が続けられたが、我々の英雄はこの世を去ってしまった」と声明を発表した。

■映画「アイラ」

トルコ軍の下士官であったスレイマンさんは朝鮮戦争従軍中に家族を失った5歳の女の子を保護し「アイラ」という名をつけた。この話は映画「アイラ」のストーリーのモデルとなった。

この映画は1950年代に起きた朝鮮戦争に参加した、トルコ軍兵士の1人である下士官のスレイマン・ディルビルリーと戦争で家族を殺され「アイラ」という名を与えられた韓国人の女の子の愛と希望に満ちた、実話を基にした物語である。

英雄たちがまだ生存している映画「アイラ」は、時と場所を超えて、言葉・宗教・人種の差を越えて、良心というものがいかに真の愛を抱いて人びとを巡り会わせ、戦争の中でも真の人間性がどのように結びつくことが出来るかを、トルコの人の信念と魂を映した目を通して語っている。

朝鮮戦争の最中に世界の反対側で母と父を亡くした小さな子供が、トルコ人、韓国人、アメリカ人の別なく同じ感情を抱き、どれだけの誠実さをもって巡り会うことが出来るかを伝えてくれる映画「アイラ」は、戦争の苦しみの中で、名前である月のような顔のアイラと、新月旗の国から来た兵士の65年もの時を刻んだ物語なのである。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:本岡篤也 )
( 記事ID:43913 )