「1200万人労働者賃金3000TL以下、40%が最低賃金で働く」トルコの状況
2017年12月16日付 Hurriyet 紙
最低賃金における2018年のための値上げ率発表に先立ち、労働社会保障省はある調査をおこなった。これによると、トルコにおける労働者の40.3%が最低賃金で働いており、42.7%は最低賃金の2倍ほどの給与を得ている。
労働社会保障省は今月中に、2018年の増加を明らかにすることになりまた数百万人の労働者に関連する最低賃金を写し出した。同省の指針によると、トルコで働く人のうち40.3%、言い換えれば580万人は、最低賃金で働いている。労働者の42.7%は最低賃金の2倍ほどの給与を得ている。すなわち、労働者の83%(120万人)は、1,404~2,808リラの給与で働いている。現在トルコにおける労働者の数は、インターンと訓練生を除けば、1454万7,574人ほどだ。
■アルバニアでは181ユーロ
同省が最低賃金策定委員会にも提出した最低賃金報告書によると、EU加盟国の最低賃金は、2017年7月のデータによれば、181ユーロから始まる。181ユーロの最低賃金はアルバニアで適用されている一方、ルクセンブルクではこの額は1,999ユーロの水準だ。トルコにおける443ユーロという最低賃金はアルバニア、ブルガリア、マケドニア、ルーマニア、セルビア、モンテネグロ、リトアニア、ラトビア、チェコ共和国、ハンガリー、スロバキア、クロアチアといった12カ国の最低賃金より高い水準だ。アメリカでは最低賃金は1,101ユーロの水準であり、ベルギー、オランダ、フランス、ドイツといった国々では、トルコより高い水準で運用されている。
■169億リラの支援
トルコでの最低賃金の増加率は、2016年がトップだ。最低賃金は2015年に明確なレベルで上半期に6.51%、下半期に5.42%増加し、2016年には30.03%増加している。2017年の増加率は7.9%に留まっている。2016年の30%規模の増加を補助するために行われた100リラ規模の最低賃金支援も報告書に記されている。報告書では、この枠組みで2016年に94億リラの資金の投入が行われたことが明らかにされ、2017年9月までに75億リラ規模の支援が与えられているという。最低賃金支援は、2018年には終了される計画だ。
■トルコには留保がある
報告書によると、ヨーロッパでは、労働者の基本的な権利は欧州社会憲章で保証されている。この憲章によって23の社会権が保証されており、1965年に施行され始めた。1999年には改定欧州社会憲章(GGASŞ)が発効された。トルコは2007年にGGASŞを明確な留保とともに批准した。トルコの留保した条項の中には、「労働者らは自身とその家族によい生活水準を確保できる収入の権利を持つ」という文言も含まれている。この条項は、トルコを含む14カ国が留保した。
■最低賃金関連諸費用
・最低賃金:1,777.50 TL
・社会保障機構(SGK)保険料(14%):248.85 TL
・失業保険保険料(1%):17.78 TL
・所得税(15%):93.32 TL
・最低生活費手当:133.31 TL
・印紙税:13.49 TL
・削減の合計額:373.44 TL
・最低賃金(独身、子供なし):1,404.06 TL
・SGK保険料(15.5%の雇用者負担):275.51 TL
・雇用者失業保険基金(2%):35.55 TL
・雇用者への合計費用:2,088.56 TL
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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:43977 )