アンカラとカルスを結ぶ東部急行の旅は、冬の訪れとともにトレッキングや登山のグループ、写真家、大学生らの注目を集めている。
トルコ共和国国営鉄道(TCDD)運輸会社が運行する東部急行は、旅行者らの大きな注目を浴びながら走行している。東部急行はアンカラを出発しカルスに至る、トルコで最も古い路線の1つであり、全旅程は24時間に及ぶ。
ソーシャルメディア上でこの旅行への関心が高まっていることに伴い、東部急行に連結されている個室寝台車が1両から5両へと増結された。さらに、簡易式寝台車2両も連結されている。
国内外の旅行客は、乗車の何日も前に売り出されるチケットを入手するのに苦労している。
乗客は航空機やバスよりも手頃な価格で旅に出られ、この鉄道の旅で比類のない景色を楽しむ特権を手にしている。
トレッキングのグループ、写真家、登山グループ、大学生などのこのような旅行は、12月末に増加し始め3月中旬まで続く。
東部急行の旅には年代を問わず多くの人が訪れ、持参した食事を隣の人々と分け合い、彼らが思い思いに計画した活動を楽しんでいる。
乗客らは個室の客室の窓を様々な色のLEDライトで照らし、旅にさらなる彩りを与えている。大学生らが多くを占める列車での旅だが、その旅は歌や民謡によって忘れられないものとなる。
エルズルムが近くなると乗客はジャーケバブを注文し、エルズルム駅での10分間の停車の間にそれを購入する。
東部急行の車掌や技師らも、注目が増すことで仕事が忙しくなり始めている。車掌や技師は長旅の間しばしば紅茶を沸かし口にして、疲れを癒している。
イズミルで芸術史を学ぶ23歳のエリフナズ・ビルギンさんは、友人らと一風変わった旅行を試してみたいと思って調べていたところ、東部急行を見つけたと話す。ビルギンさんはチケットの入手が難しかったと話しているが、すばらしい景色を伴うこの旅行をとても楽しんだということだ。
カルスで畜産業を営むテーメン・アイドゥンさんは、妻と4人の子供を連れてアンカラにいる親戚を訪ねるために旅に出たという。アイドゥンさんは家族での列車旅行は初めてだといい、「実はバスで行く予定だったが、鉄道での旅に興味を持った。これほど快適だとは思っていなかった」と言っていた。
昨年の1年間で31万9202人が東部急行に乗車したが、今年は1月の前半だけで14万165人が乗車している。
東部急行は、1両の食堂車を含む7両(注)で運行されている。
椅子のみの車両は60人、簡易式寝台車両は40人を収容可能だ。
10室の個室からなる簡易式寝台車両は、1室につき4人を収容できる。
シーツ、タオルケット、枕は国鉄運輸局から支給される。個室の椅子はベッドとしても使用できる。
個室寝台車には10室の個室が設置されており、個室1室につき2人を収容可能だ。
個室1室について、乗客1名と2名の場合では異なる運賃が適用される。
1名で乗車する場合は117リラ、同じ個室に2名の乗客が入る場合は1人97リラの運賃が適用される。
(注)インターネットのチケット予約サイトを見る限り、椅子のみの車両3両、簡易式寝台車両2両、個室寝台車両5両の編成である。
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( 翻訳者:神谷亮平 )
( 記事ID:44190 )