FETO裁判、アルタン兄弟、ナズル・ウルジャクに終身刑求刑
2018年02月16日付 Hurriyet 紙
ギュレン派テロ組織(FETÖ)による7.15クーデター未遂事件を以前から知っていたとして裁判を受けていたメフメト・アルタン、アフメト・アルタン、ナズル・ウルジャク、フェヴズィ・ヤズジュ、シュクリュ・トゥールル・オズシェンギュル、ヤクプ・シムシェキに対し、「虚偽と暴力によりトルコ共和国憲法が掲げる秩序を破壊、あるいは別の秩序をもたらそうとし、あるいは秩序の実効を妨げようとした」罪により、加重終身刑が言い渡された。減刑はなかった。一方でティベト・ムラト・サンルマンは無罪となった。
アルメト・アルタンはスィリヴリ刑務所のイスタンブル第26重犯罪裁判所で行われた最終審理で最終陳述をし、「私は何度となく裁判を受けてきた。(1997年の)軍のクーデターや2月28日過程の際も裁判を受けた。(だが今回は)人生で初めて、裁判の中で憲法上の罪を犯している一団と相対している。法を逸脱した、憲法を逸脱した行為、このようなやり方を改めることこそが、万人にとって好ましいものになるだろう」と述べた。
■「憲法裁判所が裁いていたのなら、3度は無罪になっただろう」
メフメト・アルタンは、憲法裁判所が権利の侵害を認定したことを採り上げ、「18か月もの間私を拘束した尋問に対して、憲法裁判所は権利の侵害を認定した。もし憲法裁判所が私を裁いていたのなら、3度は無罪になっていただろう」と語った。
■「憲法裁判所の法理が、私が無罪である根拠だ」
ナズリ・ウルジャクは最終陳述で、「最高裁判所と憲法裁判所の法理が、私が無罪である根拠だ。メフメト・アルタンの起訴内容と、私への冤罪は重複している。その結果、手本となる認定が下されたのだ。皆さんの判断が、その法理の枠内で行われるよう求める」と語った。
■重複の終身刑
最終審理後の決定のための休廷を挟み、その後法廷に連れ出されたナズル・ウルジャクとアフメト・アルタン、メフメト・アルタンは笑顔で関係者に手を振った。裁判長は判決を10分で、早口で述べた。裁判所は、拘束された上で裁判を受けているアフメト・アルタン、メフメト・アルタン、ナズル・ウルジャク、フェヴズィ・ヤズジュ、シュクリュ・トゥールル・オズシェンギュル、ヤクプ・シムシェキについては起訴内容通りであるとし、「虚偽と暴力によりトルコ共和国憲法が掲げる秩序を破壊、あるいは別の秩序をもたらそうとし、あるいは秩序の実効を妨げようとした」罪により、それぞれに加重終身刑を言い渡した。
また、「トルコ国民議会(TBMM)を解体しようとした試み」、「政府を崩壊させようとした試み」、「テロ組織の一員となった」罪については、言い渡した量刑に(既に)含まれているために罪状に入っていないとし、減刑は一切行わなかった。一方、拘束されずに裁判を受けていたティベト・ムラド・サンルマンについては「故意または望んで武装テロ組織をもたらした」罪により起訴されたが、罪状を満たしていないとして無罪が言い渡された。
裁判官の一人は、メフメト・アルタンを拘束する決定に反対の意を表明した。
■アルタン、ウルジャクを励ます
判決後、被告らは再び関係者に手を振った。ウルジャクとアフメト・アルタンは、被告人席で一時言葉を交わした。退廷する際にはアフメト・アルタンがウルジャクを励まそうと肩を叩くさわる様子が見られた。
■起訴状
イスタンブル検察庁・テロ及び組織犯罪部門のジャン・トゥンジャイ検察官は起訴状で、アフメト・アルタンとその兄弟のメフメト・アルタン、ナズル・ウルジャクについて、「TBMMを解体、あるいはその運営の妨害を計り」、「トルコ共和国政府を崩壊、あるいはその運営の妨害を計り」、「憲法に基づく秩序の破壊を計った」罪により、三重の終身刑を求刑した。
アルタン兄弟とウルジャクについては、「武装テロ組織メンバーではなかったものの、テロ組織の名でを利する罪を犯した」ことにより7年半~15年の禁錮刑も求め、逃亡中の被告、すなわち閉鎖されたザマン紙のエクレム・ドゥマンル、エムレ・ウスル、トゥンジャイ・オプチン元編集長らについても、「TBMMを体、あるいはその運営の妨害を計り」、「トルコ共和国政府を崩壊あるいはその運営の妨害を計り」、「憲法に基づく秩序の破壊を計った」罪により三重の終身刑を求刑した。また、逃亡した被告らが「武装テロ組織の指導者となった」罪により、それぞれ15年~22年半の禁錮刑を求めた。エムレ・ウスルについては「人々の憎悪や敵意を扇動した」罪により、最長3年の禁固刑も求刑していた。
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( 翻訳者:貝瀬雅典 )
( 記事ID:44381 )