歌手ズハル・オルジャイにエルドアン侮辱で10か月実刑判決
2018年03月22日付 Hurriyet 紙


カドゥキョイでのコンサート中、エルドアン大統領を侮辱した容疑で4年8ヵ月の禁固刑を求刑されていた歌手のズハル・オルジャイに10ヵ月の実刑判決が下された。裁判所は、同氏が以前にも「公務員に対する侮辱」の罪で1万620リラの罰金を科されていたことを理由に、今回、執行猶予を与えなかった。

アナトリア第46初等刑事裁判所で行われた審理には、エルドアン大統領の弁護士団が参加した。エルドアンの弁護士は、審理の間CDを調べ、追加で他に容疑がないが、被告について苦情が続いており、罰するよう求刑した。裁判官は、はじめに、ズハル・オルジャイ氏に対し1年間の禁固刑を宣告した。被告の過去、社会関係、侮辱行為後及び裁判の過程における態度を酌量し、裁判官は、ズハル・オルジャイ氏に10ヵ月の実刑判決を下した。オルジャイ氏の罪は、2010年「公務員を侮辱」した罪で起訴され、1万620リラの罰金が科されたことを理由に執行猶予は付かなかった。

■判決が確定すれば刑務所行きは逃れられない

控訴の段階を過ぎて判決確定次第、トルコのどこかの県の開放型刑務所に入る権利を有するズハル・オルジャイ氏は、刑務所に入所次第、刑務所監視委員会に対し、監視付き保釈を希望する旨申請する必要がある。刑務所監視委員会は、申請に対し報告書を作成し、判決執行委員会へと進む。判決執行委員会が、収監者の申請は妥当であるとみなす場合、保釈が決定される。監視付き保釈法を利用するには刑務所に入る必要があり、オルジャイ氏の申し出は結論が出るまで刑務所に留まる必要があることが判った。申請が、同日結論が出る場合もあるが、1~2日を要することもあるとされている。監視付き保釈法では、2016年7月より後に判決を受けた被告が、刑期最後の1年について保釈を受けることが出来ることになっている。

■コンサートの観客が通報した

アナトリア共和国検察庁により、2017年12月の訴状で、ズハル・オルジャイ氏が2016年8月5日にカドゥキョイのコンサート中にエルドアン大統領を侮辱したことが明らかにされた。訴状では、ある人物が155の警察緊急連絡に電話をしたことを受けて、カドゥキョイ区警察局が検察に書類送検したとされ、検察によるズハル・オルジャイ容疑者の取調べが始まったという。容疑者が出演したプログラムのCDが検察から専門家に送られ、調査結果報告書では、容疑が楽曲「私は、世界に気付いていなかった」を歌っていた時、音楽に合わせエルドアン大統領に向けた言葉があったとされた。

■容疑を否認

取調べに関連し容疑者の陳述を取ったとされる起訴状では、ズハル・オルジャイ容疑者が、容疑の件は大統領に向けたものではなく、前列の観客の不適切な行動に対し行ったことだと述べた。同氏の陳述では、自身や観客がアルコールを摂取しており、アルコールが原因で愚行を行った可能性があると述べ、容疑を否認するとされる訴状では、ズハル・オルジャイ容疑者が出演したコンサートで歌詞をエルドアン大統領に対するものにかえ、侮辱といった形で「公に大統領を侮辱した」罪を犯したとされ、1年2ヵ月~4年8ヵ月の実刑が求刑された。

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( 翻訳者:山根卓朗 )
( 記事ID:44533 )