モロッコ:ポリサリオ戦線が西サハラ問題でモロッコを牽制
2018年04月03日付 al-Hayat 紙


■「ポリサリオ」戦線 モロッコの苦情に対し「戦争」で脅迫

【ラバト:本紙】

(モロッコからの)分離を主張し、アルジェリアの支援を受けるポリサリオ戦線は、モロッコ側の公表に反発した。モロッコは、西サハラにおける分離地帯に同戦線が度々侵入しており「非常に危険」で、国際(条約の)諸条項に違反していると安全保障理事会に報告したという。また同戦線は、モロッコのナースィル・ブーリータ外務大臣が、自身の国は「責任を持ち、当該地域において起こり得るいかなる変化も容認しない」と強調したことにも反発した。

ポリサリオ戦線で国連西サハラ住民投票監視団(MINURSO)との調整役を担うアムハマド・ハッダード氏は、「ブーリータ氏の声明は、アントニオ・グテーレス国連事務総長による(西サハラ問題に関する)モロッコ政府の利益に反する報告書に対抗したものだ。また、ホルスト・ケーラー国連特使が、(西)サハラ問題の平和的解決実現の必要性について安保理理事国を説得することに成功したタイミングに合わせて声明は出されている」と述べ、「ポリサリオ戦線は停戦決議や軍事協定第1条を遵守している。停戦を破ろうとして為されるモロッコ側のいかなる試みも、サハラ解放人民軍の戦闘員による応酬に直面することになるだろう。彼らはサハラの地を防衛する準備ができている」と付言した。

ブーリータ大臣は更に、以下のように強調した。「モロッコは分離地域の歴史的、法的状況に対する如何なる変化も容認しない。分離地域は国土の一部とされており、1991年までは公的機関も常に存在していた。一方、ポリサリオ戦線が今年の3月に、ティファリティおよびビル・ラフルー、アル・マヒベスといったアルジェリア国境付近のカルカラート地域で行った挑発行為に対し、国連が決然とした対応を取らなかったため、この組織(ポリサリオ戦線)はそれを自身への激励と同等と見なしたとわれわれは考えている。」

(後略)

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( 翻訳者:増田まい )
( 記事ID:44587 )