エジプト:エジプト人キリスト教徒によるエルサレム巡礼の急増(2)
2018年04月04日付 al-Hayat 紙

■エジプト人キリスト教徒らの間でエルサレムへの巡礼旅行者数の急増

【カイロ:アフマド・ラヒーム】

 こうした規制の緩和は過去二年間で一層進み、宗教的な旅行を企画する 旅行会社に対しここ数十年来初めて、エジプトの教会内でエルサレム巡礼旅行の宣伝が許可されるまでになった。
 規制緩和に向けた動きの背景には 、2015年11月に教皇タワドロス2世が、当時の教会会議の最年長メンバーであった近東エルサレムのアッバ、アブラハム・マタラーン大司教の葬儀に出席するため7名の高名な教父、僧侶、司祭を引き連れてエルサレムを訪問したことがある。
 ナギーブ・ジュブラーイール氏は『本紙』に対して、エルサレムへの巡礼旅行者数の急増が見られると述べ、「アッバであるアントニウスエルサレム大司教はタワドロス教皇に初めて、聖地エルサレムのキリスト教のアイデンティティー を確認し、またイスラエル人が同地のコプト教徒らの財産を押収する懸念があるため、これを守るために渡航者へ罰則を科さないよう求めた」と付け加えた。また、教会会議は渡航禁止令を無効としたわけではないが、この命令には もはや「効力がない」と指摘した。また「一部のキリスト教徒らは、渡航禁止令は政治的なものであり、宗教的なものではないとみている。政治的な環境 の変化に鑑みてのことだ。その最たるは 、パレスチナ当局がコプト教徒のエルサレムへの旅行を求めたことだ。この要求によって渡航禁止が緩和された」と明言した。
 しかし同氏は「私はエルサレムへの渡航禁止に賛成だ。つまり、コプト教徒らが二国間の正常化をけん引しているという言辞 は受け付けない」と補足した。

(後略)

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( 翻訳者:堀嘉隆 )
( 記事ID:44609 )