トルコの柑橘類生産と輸出における重要な部分を占めるムーラ県では、1年間平均65000トンのレモンの収穫がある。しかし、今年は、およそ50%減り、35000トンに落ちた。今年の悪天候のせいで収穫が落ちたレモンだが、そのせいで価格は上がった。ムーラ県の生産者から1リラで購入されているレモンは市場では5リラで売られている。
オルタジャ郡農業組合長のサリム・チョルル氏は、アナトリア通信の記者に行った発表で、ムーラ県が、エーゲ地方の柑橘類の生産において最も多くを占めていると語った。レモン生産業者が近年特に困っていると言及したチョルル氏は、「ムーラ県で毎年およそ65000トンのレモンが生産されている。だが今年の天候状況のせいで生産が35000トン程度にとどまった。私たちの収穫は去年より50%落ちた。」と述べた。
柑橘類の生産と輸出が地域経済とトルコ経済にとって、重要な役割を担っていると強調したチョルル氏は、収穫量が落ちたせいで価格がこれまでの年より高くなっていることを指摘した。チョルル氏は、この地域で、生産者と流通業者との間で、ここ数年、いくつかの問題があったと述べて、柑橘類生産者が代金を受け取れなかったこと、このため組合を作り製品の梱包と販売を自分たちが行ったのだと述べた。そして、今年は、彼らの工場で10000トンの生産物を扱って販売し、レモン農家に代金を支払ったことを説明した。組合は輸出と国内市場に向けて今も、レモンを送り出していると述べた。
■「生産者から1リラで購入されたレモンは八百屋で5~6リラになる」
レモンが畑から生産者(訳者注:消費者の誤記とみられる)に届く途中での梱包、輸送、人件費と様々な経費があることを述べたチョルル氏は、次のように話した。
「生産者から1リラで購入されたレモンは市場では5リラで店棚に並んでいる。農産物が、流通業者の間でたえず転売されるために原価の増加が大きくなっている。1リラのレモンが、市場や八百屋で5~6~10リラにまで値段が上がっていく。これを防ぐためには、市が卸売市場において組合に場所を確保することが必要だ。生産者から出荷した農産物が仲介者を排除して直接消費者に届くことで、価格が下がる。輸送や人件費の低下によって消費者がより安価な製品を手にできる。」
輸出で最も重要な市場の1つがロシアとヨーロッパ諸国であると述べたチョルル氏は、レモンがこの地方の重要な収入源の場所を占めていることを強調した。
チョルル氏は、輸出におけるレモンの販売において、こ。ムーラ県から特に困ったことは起きていないとし、「ロシア、ウクライナ、ルーマニア、ブルガリア、スカンディナビア諸国、ポルトガル、オランダにレモンを輸出している。」と述べた。ムーラ県で生産されているレモンの質が第一級であることを強調するチョルル氏は、生産量の75%近くが輸出されていると話した。
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( 翻訳者:平山莉央 )
( 記事ID:44709 )