■マシュヌーク内相:国民国家とイランのそれぞれの「計画」を巡る争い
【ベイルート:本紙】
レバノンのヌハード・マシュヌーク内務地方行政大臣は次のように強調した。「今回の選挙は我々の将来と我々の子孫の将来に関わる要である。レバノンは独立と『アラブ性』の代償として既に多くのイスラム教徒とキリスト教徒の殉教という犠牲を払った。最初の殉教者はラフィーク・ハリーリー元首相ではなく、一連の動きはむしろ1949年のリヤード・スルフ元首相の暗殺から始まった。彼の殉教の後にはバシール・ジュマイエル元大統領や、ラシード・カラーミー元首相、ムフティーのハサン・ハーリド師、そしてサッバーヒー・サーリフ氏、アフマド・アサーフ氏と続いている。これらの暗殺はアラブ的な政治アイデンティティを保護するためのものだった。」
また、同大臣は南マトン地区の沿岸部に住む数百人のベイルート市民との選挙集会において次のように述べた。「この選挙戦はスンナ派・シーア派間のものではなく、むしろ国家や祖国を信ずる『計画』の中にあるものだ。そして、この『計画』の中にイランの地域的な情念が存在している。今回の選挙戦は代議士の数を巡るものではなく、むしろベイルートという中心的首都の決定や市民の決定を巡る争いであり、代議士の成功に関わるものでもない。そして、もし選挙結果が伸び悩めば、4万票を持つ第二の(イラン側の)『計画』の候補者リストが我々にベイルートやレバノンの決定の半分を失わせるだろう。また、1つの候補者リストに対して8つもの候補者リストがあることは自然ではない。そのリストに載っている者たちの中には尊敬できる人物もいるが、この街の票を分散させるために金を受け取り、4万票で最大多数の議席を獲得するために、選挙の得票数を減らすよう力を尽している者もいる。」
そして、同大臣は次のように明らかにした。「『アラブ性』は、19世紀にオスマン帝国領におけるトルコ化に対抗するためにキリスト教徒らによって形作られた。今回の選挙でこの『アラブ性』は守られねばならない。そのキリスト教徒らは、その時代にアラビア語を守った。そしてイラクやシャーム(現在のシリア、レバノン、ヨルダン、パレスチナ、イスラエルにまたがる地域)の国々にアラブ民族主義政党を創設した。我々を団結させたのは政治的なアイデンティティとしての『アラブ性』である。我々はどれほど互いに意見を異にしようとも、この旗印のもとに立ち返るのだ。」
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( 翻訳者:難波奈央 )
( 記事ID:44722 )