トプカプ宮殿で新発見ーメフメト2世のハマム一部
2018年05月01日付 Hurriyet 紙


トプカプ宮殿の戦役随行者の間で行なわれている修復作業でまたもや新発見。以前メフメト2世の時代から残存するハマムが発見された場所で、今度は歴史的な泉とハマムのキュルハン(水を温める場所) が発見された。

トプカプ宮殿は、漆喰塗料と漆喰で行われた修復では十分ではないとされ、大規模な改修に入った。約3億リラかける改修は、イスタンブル設計局の指示のもとトプカプ宮殿博物館執行部の監督の下で遂行されている。本紙が2017年12月14日付けのニュースでは、トプカプ宮殿の戦役随行者の間改修作業でメフメト2世が浴場として使用していた君主のハマムが発見され、 1460年頃に宮殿建設の際に作られたハマム基礎部の遺跡が発見されたと報じた。

トプカプ宮殿を記した国内外の資料で言及されているメフメト2世のハマムだが、その基礎部の遺跡が改修作業の際に偶然発見されると、ハマムの他の部分についても調査が開始された。

戦役随行者の間の静的構造を補強するために土壌に施された作業の際に、前部で地下に階段の続く場所が発見された。上にかぶさる石をどけると下から今までにない空間が現れた。この新たな空間がハマムのキュルハン、つまり水を温める場所であるとされた。メフメト2世の時代に最初に作られたまま残存するこの空間を、綺麗にし、観光客に新たな部屋として公開する予定だ。

■以前は隠し通路だと考えられた

一方で戦役随行者の間が以前に天井も壁もしっくいで閉じられていた。改修で開かれた壁には幾つかの大きな裂け目があった。これは年来に起きた地震と、積み重なった強化コンクリートが原因であるという意見に達した。さらに、サライブルヌ部分には土壌を強化するのが必要と確認された。壁にある漆喰を剥がすと、西の壁に一つの穴があるのがわかる。壁によって閉じられた穴を開けるとまず回廊、隠し通路とみられるものが現れた。深さ10m、幅2.5mのこれは、汚れを取り払うと泉の水槽部分であるとわかった。

■スルタンの衣装が展示される予定

我々は、トプカプ宮殿博物館長ムスタファ・キュチュカシュチュ教授とともに、戦役随行者の間で行われている改修を見学した。館長は新発見について以下のように話した。

「この戦役随行者の間の特徴は、幾つかの時代をまたがっていることだ。ムラト4世が出征する際、ここにいた人員、長達を軍に連れて行ったため、ここの名は戦役随行者の間として残っている。以前はスルタンの衣装を洗濯し、管理していた場所であった。年来この建物に行われた修復によって必要以上に強化コンクリートが使われた。壁と天井はコンクリートで固められていた。改修では元の姿を取り戻そうと尽力している。壁からコンクリートを剥がすと泉とその背後に水槽が現れた。18世紀終わり頃に作られたと推測される。他に見つかったキュルハンはと言うと、水を温める場所である。キュルハンの上部は閉じられていた。土の下に通路を発見し、中に入って確かめるととそこがキュルハンだと判明した。もっとも昔の時代まで遡ったのだ。戦役随行者の間には君主の衣装が展示される予定だ。この建造物の建造年、建築的特徴を公表することが優先事項である。記録資料を注意深く調査し、改修班に伝えている。建築にも、改修の歴史にも一役かっているのです。」

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( 翻訳者:西山みなみ )
( 記事ID:44732 )