シリア・イラン:シリアにいるイランの優先事項はイスラエルとの戦争を作り上げることではなく「抵抗の枢軸」の利益を強固にすること
2018年05月12日付 al-Quds al-Arabi 紙
■『フォーリン・ポリシー』誌:シリアにいるイランの優先事項はイスラエルとの戦争を作り上げることではなく「抵抗の枢軸」の利益を強固にすること
【ロンドン:本紙、イブラヒーム・ダルウィーシュ】
イランはシリアから何を欲しがっているのか。この問いに対する答えを知ることは重要だ。なぜならイラン側の様々な意図の無理解が災難を招くかもしれないからだ。『フォーリン・ポリシー』誌の取材に対して、ハーバード大学のリアム・ムシ―ニー氏とハサン・アフマディヤーン氏はそれぞれこのように述べている。
まず両者は、先月のタイフール航空基地への爆撃、イスラエルがゴラン高原に向かって発射されたと述べているロケット、そしてこのロケットへの対応としてイランのものとイスラエルが指摘した複数の拠点に対する水曜(9日)夜間の集中爆撃といった現在の対立の様相について語った。アメリカのジェームズ・マティス国防長官は、こうした微妙な状況の中でイスラエルとイランが直接対峙することに警告を発していた。戦争のリスクは対立中の当事者らが犯す過ちから生じるためだという。
こうした故、2名の執筆者が言うように、アメリカの政策決定者がシリアにおけるイランの非攻撃的で、イスラエルの抑止に焦点を当てている目的は何か、また同地の重要な主体が誰なのかを理解することが重要だ。イランの戦略的な目的を理解しなければ、軍事的対立と段階的拡大という結果を引き起こしかねない。ドナルド・トランプ大統領が核合意離脱を決定した直後であれば、尚更そうだろう。こうしたことから、イランのシリアにおける主要な目的は、ヒズボッラーを一方に擁した「抵抗の枢軸」の一部であるかのようにバッシャール・アサド政権を保護することなのである。
(後略)
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( 翻訳者:清水有理 )
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