6月24日の選挙まであと少しだ。保守的な有権者、民族主義系有権者、クルド系有権者、女性有権者のようなカテゴリーが頻繁に議論される。しかし、たとえどれだけ候補者と政党がその重要性に気づいたとしても、その重要性よりはるかに少ししか語られないカテゴリーがさらにある。若者有権者だ。その結果が議論を呼んだ[2015年]6月7日の選挙以来、158万5千人が新たな有権者となった。この数値は、今日まで投票をしたことがなく、得票率において驚くべき結果をもたらすことができるほどの新しい有権者の数を意味する。この選挙で投票する18歳から27歳の間の全ての有権者の数は1020万人だ。
イェニ・シャファクのコラムニストであるケマルオズチュルク氏は、昨日のコラムで、18歳から24歳の間の若者の政治的傾向に関して、自身の希望によって調査会社が行った調査の結果を取り上げた。アンケートによると、AKP(公正発展党)は一般有権者の45%に選択されている一方で、18歳から24歳の間の若者の39%に選択されている。CHP(共和人民党)の得票率は23%のように見えるが、18歳から24歳の間の票は19%である。善良党の得票率は12%で、18歳から24歳の間の有権者の中ではこの割合は13.5%で、一般有権者の選択よりも高い。若者たちは最もHDP(人民の民主主義党)を支持している。HDPの一般有権者からの得票率は11%だが、若者からの割合は18%に見える。MHP(民族主義者行動党)の得票率は7%であり、若者においてはその得票率は9%である。SP(幸福党)の得票率は2%であり、若者においてはその得票率は3%である。
■投票に行くのだろうか?
異なる調査は異なる結果を示しうる。しかしAKPとCHPに関して過去に明らかにされた数値は、アンケートにおける傾向を正当化させるようなものである。AKPの得た票と、若者から得た票の調査には一つの断絶があるということ、この断絶が埋められることが必要だとして、さまざまな検証が以前にも行われていた。AKPは、若者が最も投票する党であったとしても、将来的にみて、その割合を逆転させること、若者から得る票を一般有権者から得る票より多くすることが大事である。同じ状況はCHPについても当てはまる。HDPと善良党に関係する割合は若者が変化を求めていることの現れだ。MHPとSPも加えてみると、若者が主流の選択とは異なる選択をするという傾向がみてとれる。ここにある基礎的な問題は、若者が選挙に行くかどうかということだ。調査は、若者が投票に行く割合が中年層のグループに比べてより少ないことも示している。
■将来の探求
政党ももちろん若者に関する数値を調査し、研究している。AKPの選挙公約において若者に関して一章を割いているということはこの証である。最も大きな問題が失業や将来への不安である若者にとって、設立が予定させている「白カフェ(ベヤズカフェレル)」は、最も重要な公約の一つである。
公約は、雇用を目的としたこのカフェに限られたものではない。一万人の大学卒業者に対して留学機会、一万人の若者の特定の20の分野における専門教育、若い区長候補者への支援、若者に向けた柔軟な雇用の確保、スポーツアカデミーの設立、若者データベースを構築し雇用者と若者のマッチング、ということが公約の一部である。
CHPとMHPは選挙公約を今日発表する。そこでも若者に向けた公約が見られるだろう。しかしすでに、CHPの大統領候補ムハレム・インジェ氏の若者が仕事を見つけるまで融資をするという公約、善良党の党首で大統領候補であるメラル・アクシェネル氏のいう若者の借金帳消しと就職の公約は耳に入ってくる。MHP、HDP、そしてSPも若者のための特別な取り組みを行なっている。若者を投票に導き、票を獲得することができる候補者や政党が一歩先んじるだろう。
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( 翻訳者:中里 裕美 )
( 記事ID:44868 )