シリア:政権がヒジャーブを纏った女性をビール工場社長に任命したことが物議を醸す
2018年07月12日付 その他 - al-Durar al-Shamiya 紙
■「政権」がヒジャーブを纏った女性を「ビール」工場社長に任命したことが物議を醸す
【n.p.:ドゥラル・シャーミーヤ】
シリア政府のムハンマド・マーズィン(・アリー・ユースフ)工業大臣は「ヒジャーブ」を纏う女性をダマスカス郊外県のバラダー・ビール生産工場の社長に任命した。
この決定は、シリア人どうしの大きな論争をさまざまなSNS上で巻き起こしている。彼らは、政権の決定があからさまな矛盾だと見ている。ヒジャーブを纏う新たな女性社長が、イスラーム教で禁じられているアルコール飲料を生産する工場の運営に携わるというのが矛盾しているというのだ。
工業大臣は、ヒジャーブを纏うイスラーム教徒女性のリーム・ハッラフリー(もしくはハッラトリー)さんをダマスカス郊外県にあるバラダー・ビール生産社の社長に任命していた。同社は、シリアでの紛争によって工場を完全に破壊された2012年以降、休止状態にあった。
政権側の複数のメディアによると、ハッラフリー社長は、この決定に関して、政権側の大臣に厚い信頼を寄せており、民間投資家の1人と協力して、工場の再稼働に向けた努力を惜しまない、と述べた。投資家たちの多くは、この件に関連して、食品産業公社にさまざまな申し出をすでに行っている。
工業省はまた、ハッラフリー社長の発言に反対の声が上がっていることを受けて、次のような声明を出した。「ハッラフリー氏任命は、経費削減と、操業停止中の企業の再稼働に向けた活動を行う産業関連公社や企業の幹部を有効利用することを目的として行われたものである」。
声明はまた「同氏はバラダー・ビール生産社を所轄する食品産業公社総裁補への就任と合わせて社長に任命された。この兼任は同社の経営の一部を執り行うことを目的としている」と続けている。
そのうえで声明は次のように付言している。「バラダー・ビール生産社は今日、残された資産の管理を任された4人の職員がいるのみである。バラダー・ビール生産社の容器入り飲料水生産公社への統合を通じた事業内容の変更、もしくは民間セクターの参与を通じた操業再開に向けた検討が行われているとともに、必要な措置が講じられようとしている」。
この記事の原文はこちら
( 翻訳者:メディア翻訳アラビア語班 )
( 記事ID:45057 )