新システム、大統領府が政府に―野党批判
2018年07月15日付 Cumhuriyet 紙
昨日(7月14日)に発表された7件の法令により、経済から芸術、市民生活から防衛に至るまで、様々な分野で刷新が行われている。国会議員でさえ、法令が発表されたのちに内容を知るという事態に、野党からは反発が起きている。
共和人民党(CHP)は、6月24日の選挙後始動した新システムと共に、次々に発表され、昨日まとめとして発表された7つの法令へ反応を示した。CHP関係者らの意見は以下の通りである。
―CHPスポークスマン、ビュレント・テズジャン氏:エルドアンに全権を集中させた法令により、国家がたった一人で成立する状況になっている。このシステムは、非常な短期間のうちに混乱と危機を生み出すだろう。これらの法令で、トルコ大国民議会(TBMM)と国民の意思は、徐々に削がれる。国会の役割は、法令が用意された分野の法律をいち早く成立させ、一人の人間の権力に対抗する国民の意思を機能させることである。
―CHP会派代表エンギン・オズコチ氏: エルドアンの娘婿と周囲に便宜を図った法令は、国家の意思ではなく一人の人間の意思でトルコがコントロールされ、国家の機能をエルドアン一家とその仲間で独占しようとしていることを示している。娘婿が財務相の後、高等軍事評議会(YAŞ)メンバーになることは恥ずべきことである。これは、トルコの歴史・名誉あるポジションへの嘲りであり、認められない。これに対して、確かにCHPは、政治家として反対する。しかし、大統領府令が有効であることに関し、それをどうすることもできないとすると、その原因は民族主義者行動党(MHP)にある。この種の法令を後押しすることは、国家の尊厳を失わせるのと同じである。
―CHP会派代表オズギュル・オゼル氏: これは、法律に対して行われたペテンである。憲法裁判所よりストップがかけられなければ、このやり方は深刻な権力の乱用と一人の人間が国会の代わりに国会の権限であるはずの法の改変が開始される。ベラト・アルバイラク氏のYAŞ参加は、認められない。娘婿のYAŞ参加は、世界の民主主義に見られるものではない。アラビア半島の形ばかりの民主主義にさえ見られるものではない。
■「国が腐っていく」
―CHP会派代表エンギン・アルタイ氏: (18世紀の)チューリップ時代のようだ。トルコで国家は日々堅実さと伝統から外れつつある。まさに、政治は腐りつつあるといった方が正しいと思われる。神よ、トルコをエルドアンの頭をよぎる執着からお護り下さい。CHPの視点から、すべての法を検討する。憲法や法に反する点がないか、国会でも憲法裁判所(AYM)でも申し入れを続ける。トルコが法治国家であるとは言えない。これを市民社会組合(STK)と共に、8,100万の人々へ理解させることに努める。
―CHP副党首ムハッレム・エルケキ氏: トルコ共和国は、独裁国家を廃止し、建国された。100年を経て大大きな後退をし、再び個人の、一族の国家になった。財務相が、なぜYAŞにいる必要があるのか? 国民教育相がなぜいるのか?社会でもトルコ国軍(TSK)でも、社会的・文化的な政権を作ろうとしてもしているのか? トルコはこのシステムでは動かない。我々の問題は残念ながらさらに深刻化し、犠牲を再び国民が払うことになる。ます、行政の長として選出された人間が娘婿を財務相にすることは、それ自体モラルの崩壊である。法によると、機密費は財務相のサインは利用できる。これを義理の父エルドアンと娘婿が一緒に利用するのだ。トルコの体制の名は大統領宮殿政治である。第一の目標は、世俗的なトルコ共和国を破壊することだ。我々は、民主主義の闘いを、真剣に民衆とともに行っていく。
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( 翻訳者:甲斐さゆみ )
( 記事ID:45065 )