大統領制とともに公共機関設立の原則が改正され、一部の機関は各省の管轄となり、一部は独立したものとなる。大統領府国家監査委員会(DDK)は、司法機関を除くすべての政府機関、公共資金団体、財団、協会、職業団体、組合を調査する広範な権限を委ねられた。DDKは、必要な場合はその団体の運営陣を罷免できる。
タイイプ・エルドアン大統領は、政府における制度改正の一環で、第4条から第10条の計7条の政令で、多くの公共機関の設立の原則を更新した。世界各国政府の間で緊張の続く話題となっている「レアアース元素」のための特別な機関が作られた。大統領府国家監査委員会(DDK)は、憲法で定められた形で、すべての政府機関、公共資金機関、財団、協会、職業団体、組合を調査する広範な権限を委ねられた。中央銀行、農業銀行、ハルク銀行は、ベラト・アルバイラク国庫財務大臣の管轄となった。
■軍にDDKの監査
法医学協会から労働協会にいたるまで、何十もの政府機関の組織構造が、昨日官報で公布された4条の政令で改正された。以前は「総局(genel müdürlük)」であったいくつかの機関が「局(başkanlık)」として再編された。大統領府国家監査委員会(DDK)は新憲法で「調査」の権限を得て、司法を除くすべての機関における「スーパー監査機関」となった。DDKは、大統領の名のもと「監査、調査、検査、取り調べ」を行う。監査委員会が監査権限を持つ組織は以下の通り。「司法機関を除く、全ての公共組織および機関と、これに属する、または関連する組織および機関、参謀本部司令部、国防大学、士官学校、トルコ国軍(TSK)強化財団、防衛産業支援基金の協賛機関。設立に際し資本の半分以上に参入した国内外の機関。公共の行政に大きな影響力を持つ場合、適格株主またはともに管理している国外を含むパートナーおよびあらゆる種類の団体。公共機関としての意図を持つ職業団体とあらゆるレベルの労働者・雇用者職業団体。公共福祉に関連する各協会、財団、基金。」
■罷免の権限
DDKが任命する調査員は、監査する組織の運営陣を、必要であれば辞めさせることができる。銀行を含むあらゆる組織は、公開・非公開のあらゆる情報を調査員に提示しなければならない。監査員は、裁判官、検察官、郡知事、省庁の専門家、銀行の金融部門の専門機関、監督者から、またITの専門家、エンジニア、教員の中から選ばれる。監査、調査、検査、取り調べは、原則として非公開で行われる。さらに、委員会のスタッフは、知りえた非公開の情報を、解任後も生涯公にしてはならない。
■3年間委員長
大統領府国家監査委員会(DDK)委員長は、2015年から現在までユヌス・アルンジュ氏が務めている。アルンジュ委員長は、同時にボルサ・イスタンブルAŞ執行部副理事長であり、テニス連盟執行部のメンバーでもある。
■原子力投資のための新組織
原子力投資を実施するため、エネルギー省の中に原子力整備委員会が設立された。この委員会は、原子力の認可手続きも行う。原子力施設、放射線施設、または放射性廃棄物施設の設立、放射線応用の場の設置、放射性物質の自由化とその循環に関するあらゆる段階で同委員会から許可が取られる。政令によると、(首相府下部機関であった)トルコ協力開発機構は文化観光省の管轄とされた。
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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:45067 )