エジプト:アレキサンドリアの棺から3体の骸骨が発見される
2018年07月20日付 Al-Ahram 紙
■『アレキサンドリアの棺』から3体の骸骨・・・排水で溶けた『死体』
【アレキサンドリア:イッザ・サイイド】
アレキサンドリアの棺開封のための編成された考古学委員会は、アレクサンドロス大王の墓を発見した可能性について世界のニュースサイト上で拡散した推測や見解をめぐる議論に終止符を打った。棺が開封された後、皇帝や王のものでもなく、単なる裕福な人物の骸骨とみられる3体の骸骨が発見されたからだ。
考古学委員会は木曜の朝9時から作業を開始した。現場では北部軍事地域と治安部隊が棺の点在地周辺に治安警戒線を展開した。ムスタファー・ワジィーリー考古最高委員会委員長を長とする棺開封のために編成された考古学委員会の委員以外の立ち入りは禁止された。まず初めに、作業員は棺内の換気のために25㎝ほど上蓋を取り払い、周囲の人々に害を及ぼさなくなるまで2時間ほどこの状態で放置した。これに続いて上蓋を完全に取り去ると、棺の中身を覆う黄色がかかった水を発見した。水を吸い出すと、溶解した3体のミイラの存在を突き止めた。ワジィーリー教授は彼の開いた記者会見の中で、棺には埋葬された人物の名前を記した彫刻やカルトゥーシュがなかったことから、骸骨は皇帝のものではないと述べた。また、花崗岩でできた棺の使用はアスワンでしか認められていないと指摘した上で、埋葬という行為は王にとっては貧相であり、このことは今回の棺の主が裕福な人物であったことを示していると述べた。
(後略)
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( 翻訳者:宮下香純 )
( 記事ID:45089 )