エルドアン大統領、トルコ的国民的抵抗を呼びかけー新内閣100日行動計画400プロジェクト発表
2018年08月04日付 Hurriyet 紙


 新大統領府内閣による400のプロジェクトを含む100日行動計画を発表したエルドアン大統領は、「我々は、いま、経済戦争に直面している。心配はしないでもらいたい、この戦いには勝利する。枕の下の隠している外貨や金を、トルコ・リラに換金してもらいたい。トルコ的で、国民的な戦いを世界に向けて示そう」と述べた。エルドアン大統領の発表した施政プログラムでは、中国を大きな位置を占めた。これらの計画にあたり、中国からの借款が行われること、観光についても中国に特別な施策を行わる。輸出でも、重点は、中国、メキシコ、ロシア、インドの各市場を重視する。

タイイプ・エルドアン大統領は、新システムによる発足した大統領府内閣の最初の100日施政プログラムを、ベシュテペ国民会議センターで発表した。式典では、エルドアン大統領の後ろに、フアト・アクタイ副大統領と大統領府内閣の閣僚が座った。エルドアンは、大筋で次のように述べた。

「これらのプロジェクトを計画にするにあたり、追加の予算がかからず、現行の予算の範囲で行えることに、特に注意を払った。国民教育に関する小規模な例外を除いて、この原則にはずれることなく、プログラムを作成した。公正発展党は、政権について以来、予算の原則を重視する政党であった。経済における今日までの成功の後ろにあるもっとも重要な要素のひとつは、この予算原則への配慮である。今後も、引き続き、同じように行う。そのためにも、歳入の種類を増やすことは非常に重要だ。」

■経済戦争

「我が国が成長し、発展するにつれ、どの分野でもそうであるように、マクロ経済の尺度も変わる。現在、トルコは、より高い目標を掲げている。このため、それにふさわしい経済政策が必要である。近年、次々のおこった出来事が、経済分野のプログラムを停滞させることになったのは事実だ。とくに7月15日クーデター未遂とその後の出来事の標的には、トルコ経済もあった。今、我々はある種の経済戦争に直面している。心配はしないでもらいたい、この戦いには勝利する。心配はない。こうした罠は何度も経験してきた。そのいずれもを克服した。これまた、克服する。」

■400億リラ
 「このために、100日行動計画を、予算原則とは別に準備した。公共機関での支出を最低限におそえる対策をとっている。公共機関の財源を一元的に管理し、公共分野での現金の執行を支援する。公共機関が借金をする際にかかる経費を引き下げることも、次期の重要な目標だ。約400億リラ分の公共資金を一元的に管理し、年間30億、40億の追加の収入をえることを計画している。ここから国民に再び呼びかける。つまり、枕の下に隠している、まず、外貨を取り出してもらいたい。ドルや、ユーロ、金を取り出してもらいたい。さあ、それをトルコリラに、現金に換えてもらいたい。トルコ的で国民的な戦いを世界に向け、示そうではないか。私は国民を信じている。これを、2008年にも、2009年にも示した。我々は国民に呼びかけ、国民は一歩を踏み出し、そして、問題は解決した。今も、国民が同じことをしてくれることを信じ、信頼している。」

■中国元借款

エルドアン大統領は、新しい期に入るにあたり、中国とのプロジェクトについて、次のように述べた。「格付け機構の完全に一方的なレポートのせいで我々が直面している困難を克服するため、外貨の借款に関し、中国を重視する。外貨借款に関しては、種類が増えれば増えるほど、リスクも分散化し減ることになる。このため、初めて、中国元ベースでの借款を行う。経済に関して言われていること、それぞれの都合で悪口をいいあちこち走り回っている連中のいうことに耳を貸すことはない。我々はこれまでも、すべてを克服したし、今後もする。我々は、トルコを単に、経済、インフラ、構造物、人材の分野で成長させただけでない。我々の国へ、国民へ対して行った我々の最大の貢献は、何世紀にもわたって続きて来た停滞、後退、喪失、腐敗した体質を変革したことだ。国中が将来に対し希望をもっている。枕の下に隠している外貨を取り出してもらいたい。金をとりだしてもらいたい。それにより、トルコ的で国民的な戦いを強化しよう。我々のチームは、通商から政治にいたるすべての分野で、その計画を、プログラムを、計算を、将来の強固なトルコに基づいて立案している。」

■これが、460億トルコリラの400プログラム

合計460億トルコリラがかかる400プログラムのうち、大統領府や省のレベルで行わる部分が、次のように列挙された。

●任命がされる

大統領府:省や関係組織での官職の設定や分配は完了する。局長や高位のポストと、県局長の任命は完了する。8月末には、経済計画を含む「中期プログラム」が発表される。

●5つの国民公園と、4万戸の建物が完成する

環境都市計画省:イスタンブル運河計画に関する不動産の購入設計作業は完成する。5つの国民公園の開所式が行われる。6つの国民公園の工事がはじまり、22の国民公園の計画が始まる。公共の住宅投資は、経済を活性化する。4万戸の住宅・事業所・公共オフィスが完成する。

●430億TLの一元口座化

エネルギー天然資源省:天然ガスを供給される国民の数は6300万人から6600曼人に増える。地中海では、1つの深海、1の沿岸採掘がはじまる。

財務省:公共機関の財源の運用を一本化し、長期的には年間、340億TLの収入をえる。外貨借款では、中国市場に開放する。中国のパンダ株式市場から外貨の借款を行う。

●年金1000TL計画完了

労働・社会保障・家族省:年金の月額1000TL計画は完成する。兵卒、配偶者、子供、両親も、健康保険の対象となる。保険の対象となるための条件を柔軟に運用し、追加で、12500人が失業保険を得られることなった。10万人の若者がソーシャルワークプログラムを利用できるようにするための作業が完成する。就職の機会を増やすため、雇用者に52億5千万の奨励金が支払われる。重い慢性病のために機械につながれた病人のいる家には電気代と、自家発電のための費用を支給する。

●30の図書館が、国民学習スペースになる

文化観光省:イスタンブル・アタチュルク文化センターの建設の入札が終わる。30の図書館が国民学習スペースに変えられる。観光市場では、中国からの観光客を増やすために中国行動計画が作られる。博物館になるクレリ兵学校補修プロジェクトが完了する。

国防省:国産の教育用飛行機ヒュルクシュが、はじめて空軍に登録される。Google Earth やYandexのような地図システムをそなえた完全に国産のHGM地球とHGM地図の運用が、2018年の11月に開始される。

●流出頭脳の還流

保健省:肥満改善センターを増やす。家族医を利用する割合を40%にする。
産業技術省:トルコ宇宙機構を設立。トルコ商工会議所市場連合(KOBİ)に約120奥の支援をする。科学者に対し、トルコへの回帰支援プログラムが発表される。

農業森林省:10日で10万ヘクタールを植林する。5万人に職を与える。スーダンで78万500ヘクタールを農業開発するトルコの業者を引き込むため、合意する。

●イスタンブル運河に入札公示

商務省:イギリスのEU離脱後をにらみ、イギリスと通商・経済関係の基礎を強固にするための作業を行う。貿易において、トルコリラの使用を増し、相互的な通商を実現するために、国家的な取り組みを行う。

交通インフラ省:イスタンブル新空港が部分開港する。イスタンブル運河検討プロジェクトが終わり、建設へ入札が公示される。3層の大イスタンブル・トンネルプロジェクトの第三セクター方式の入札が公示される。国産5Gやその先の作業が開始される。ムシュ空港とカフランマンマラシュ空港のターミナルビルの工事が終わる。トカト空港のターミナルビルの工事が始まる。

防衛産業省:無人機の開発をすすめ、30cm以下の解析度をもつ国産監視衛星プロジェクトが開始される。3つの異なる領域で、無人車の開発プロジェクトが始められる。アルタイ戦車シリーズ生産計画が調印にいたる。無人機の登録数は、12%増で58%となる。MPT-76(国産自動小銃)プロジェクトにより、5500丁の銃が納入される。

■実は、プロジェクトは1000以上

エルドアン大統領は、100日で完成するプロジェクトが、新時代を加速させる力となるとし、次のように述べた。
「我々の目的は、国民から得た信託をさらに高度化し、未来の世代へ引き継がせることだ。今日発表したプロジェクト発表会議は、そのための小さな、しかし重要な一歩となると考えている。今日は、最初の100日間の行動計画を国民に示す。「中期プログラム」は8月末に発表する予定だ。2019年~2023年期に関するストラテジック計画を始めたところだ。11月末にはこれも完成させる予定だ。そもそも、最初の100日で完成させるプロジェクトの数は、1000を超えていた。我々はその中からより重要で、優先順位の高い400を、今日発表するリストに入れた。大統領府や各省に属する組織が、100日で、約46億リラの予算で実現するこれら400のプロジェクトは、まさに、新時代を加速させる力となる。」

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( 翻訳者:トルコ語メディア翻訳班 )
( 記事ID:45180 )