今度はレモン、何で10リラに
2018年08月27日付 Cumhuriyet 紙
一部スーパーや週市でレモンが1キロ当たりの価格で10リラとなった。生産者は、レモンが現場では1リラから1.8リラの間で取引されており、価格上昇は輸出が原因であると述べた。輸出業者たちはというと、輸出がまだ完全に始まってはおらず、価格の上昇に輸出の影響はないと述べた。野菜・果樹仲介業者はというと、レモン市場を数人の業者が握っており、彼らの手中にレモンがとどまって、価格をつり上げていると述べた。
最近、スーパーと週市で価格によって最も注目を浴びている商品の筆頭にレモンが来る。1キロのレモンの価格は、6リラから7リラで売られているところもあれば、10リラで売られているところもある。ヒュリイェット紙のブラク・ジョシャンの記事によると、輸出業者から生産者まで市民団体から常設市業者までが、上昇したレモンの価格について、お互いに様々な意見を表明した。
生産者は、レモンが現場で1リラから1.8リラの間で取引されて、続々と市場に出されていると述べた一方、常設市業者はレモンが倉庫から出されていないと主張した。輸出の増加もレモンの価格の上昇に影響を与えていると述べた生産者に輸出業者は次のように回答した。輸出が完全な意味で始まっていないとし、価格の上昇に輸出の影響はないと強調した。しかし、私達が話を聞いた皆が同じことを口にした。「レモン1キロ当たり10リラということはあってはいけない。」
■生産者は利益を上げていない
まず、トルコのレモンの65%を生産しているメルスィン・エルデムリ農協ラスィム・シャーヒン会長にレモンの現状を尋ねた。エルデムリでは収穫が完全には始まってはいないと述べ、「市場で売られているレモンは『ベッド・レモン』と呼ばれている昨年の商品である。1キロ当たりのレモンの価格を10リラに上昇させる要因はなかった。現在、収穫されている新しいレモンの価格も1リラから始まり1.8リラまでになる。つまり、生産者は利益を上げていない。畑で1.5リラで取引されたレモンに1.5リラの費用が加算される。その後、最終的な売り手は2リラの利益を上乗せしたとしても、最も高くても5リラで売らなければならない」と述べた。輸出の増加によって価格に影響がある可能性はあると述べたシャーヒン会長は、「輸出は全く止まらない。ライバル国は、猛暑のためレモンの質が落ちた。さらに、バイラム前に私たちの地域の生産者から国際トレーラー6台分、つまり150トンを買おうとした」と話した。
メルスィン・タルスス農協アリ・エルゲゼル会長も、「輸出業者は価格上昇の原因である。畑で1リラから1.8リラで取引される商品を高騰しているドルの為替レートを活かして輸出して、一層儲けている。例えば、レモンが過去に1ドルで売れれば、3.5リラ利益が上がっていた。現在はというと、6リラの利益が上がっている」と述べた。
トルコ生鮮野菜・果物輸出協会アリ・カヴァク会長はというと、この主張が正しくないと述べた。輸出の季節が8月15日から20日あたりに始まり、本来の輸出は9月になるだろうと述べたカヴァク会長は、「私たちが輸出するレモンの価格は畑では1リラで取引している。1トン当たり1000リラである。私達も1トンの商品を350ドルから400ドルで輸出している。価格上昇を輸出と関連付けるのは、大きな誤りである。現在、市場で売られている『ベッド・レモ ン』は10リラであってはいけない。最高でも4リラあたりでないといけない」と述べた。トルコではライバル国に比べて輸出が若干早く始まると述べたカヴァク会長は、次のように続けた。「トルコでは早く収穫されているレモンの品種がある。それで1カ月ほど優位性を得られる。この後にスペイン、南アフリカ、 中国といった国々も輸出を始める。」
■この価格は非道である
イスタンブル野菜果物仲介業者及び販売業者協会ブルハン・エルは、トルコで収穫されたレモンは紙で包まれてニーデとネブシェヒルといった場所で保管されると述べ、これが通常のルートであるが、今年はレモンが市場にあまり多く出回っていないと述べた。ブルハン・エルは、「私たちは、3000リラ分のレモンを買う。そ の中から出てくる傷物が原因で価格は6000リラから7000リラに上昇する。レモンは特定の業者の手中にある。商品を市場に流通させていない」と述べた。レモン1キロ当たり高くとも7リラで売られるべきであると述べたエルは次のように続けた。
「10リラ以上の価格でレモンを売るのは非道である。ラマザン前にジャガイモとタマネギでも同様の事態が起こった。ジャガイモ1キロ当たり8リラに上昇した。現在はというと、最も質の高いジャガイモが1キロ当たり約2.5リラである。」
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( 翻訳者:新井慧 )
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