チュニジア:党派的政治がもたらす不安定(2)
2018年08月25日付 al-Quds al-Arabi 紙
■チュニジアの政党の合従連衡はどこへ向かうのか?(2)
【チュニス:ラウア・カースィム】
おそらく提起されている問いは、議員が、議員個人ではなく、当該の議員が名前を連ねる政党名簿に投票する有権者の意思に無関心になり、院内会派間を行き来することが倫理的に許されるのか、ということだろう。選挙名簿に投票することで、間接的に当該の議員、その他を推薦した有権者の意思に反する程までに、選挙名簿登録者のひとり、一部、あるいは大多数は、しばしば相反する様々な方向に逃げ回っているのだとすれば、院内会派の行き来は選挙名簿への投票によって自らの意思表示をする有権者に対する詐欺行為としてみなされないのだろうか。
注目の的となり同衾者を寝させない政党の合従連衡が、政界の混乱状態の原因のひとつであることに議論の余地はない。それゆえに、多くの当事者が抜本的な解決策を見つけることを求めた。その基礎は有権者の意思の尊重である。有権者は、候補者が何らかの選挙名簿に登録され、何らかの政党に所属しているがために、誰かしらの候補者に投票しているにすぎない。
この枠組みにおいて、チュニジアの文筆家かつ政治分析者であるヒシャーム・ハージー氏は、「クドゥス・アラビー」のインタビューで、以下のように述べた。「チュニジアの政党の趨勢は、誰の目から見ても惨事であり、大多数の政党内で統率が欠けている明白な証拠である。また、これは政治家層が未成熟である証拠である。彼らは自己の利益を考え、国益を重視していない。議員が会派間で集合離散するのは国益と矛盾する。」
(3)へ続く
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( 翻訳者:博田智 )
( 記事ID:45314 )