トルコ中央銀行、政策金利を6.25ポイント引き上げで市場を驚かせる。
PPK(金融政策委員会)は、政策金利である1週間のレポ入札最低金利を、17.5%から24%へと利上げした。この決定の後、1ドル=6.40リラ付近で推移していたレートは1ドル=6.01リラへと下落した。ムラト・チェティンカヤ中央銀行総裁を議長としているPPKは会見で、ここ最近の相場データは経済活動の落ち着き傾向が顕在化したものだとしたうえで、外需を守ることで内需の縮小が加速していると述べた。会見では、近頃の物価上昇が物価の安定という観点で重要なリスクに警鐘を鳴らしているとされ、「為替レートの動きもまた、その影響によって物価上昇が一般に広まっているということを示しており注意すべきだ。内需の縮小にもかかわらず、価格決定行動における物価上昇のリスクは継続している。このような状態で当委員会は、物価の安定を支援する目的で強力な金融緊縮政策をとる決断をした」と述べられた。
会見では、中央銀行は物価安定のために、持っているありとあらゆる手段を講じ続けるということが述べられた。また「インフレの概況で明らかな改善が保証されるまで、金融政策における緊縮状態はかたく継続される。インフレ予測、価格決定行動、金融政策の決定より遅れて出てくる影響、財政の安定化プロセスに対する影響、そしてインフレに影響する他の要素の進展を丹念に観察し、必要に応じて追加の金融緊縮政策をとることになる」と述べられた。
■1週間ごとの投資
中央銀行が2度目に発表した内容は、現在1日ごとに行われている投資を、2018年9月14日以降1週間ごとに変更するというものだった。同発表では、全ての投資を1週間単位で行うために、1週間の移行期間が設けられ、技術的な詳細は別に発表されるということがわかった。中央銀行は一定期間、1週間のレポ入札を行わず、全ての投資を1日融資の利率である19.25%で行っていた。この決定によって、新たに1週間のレポ入札が24%の利率で行われる。
■予想より強硬な中央銀行
GCM個人資産部門のアナリストであるエンヴェル・エルカン氏は、中央銀行の決定は予想より強硬な政治的な動きを実現させたとしたうえで「インフレの予防策としての利上げとして評価できる。なぜなら9月・10月に月単位でのインフレが起きると予測されており、それによって20%の確率で年単位のインフレが引き起こされる可能性があるためだ。短期間で外貨の獲得を確保するという観点では、これが起きる可能性は高まっている。
同時に中央銀行は、市場が望むよりも大きく利上げすることで、投資家にもメッセージを発した。中央銀行にとってのもう1つの政治的道具である1日融資と融資金利は、政策金利の利上げとともに22.50%から25.50%へと引き上げられた。後期流動性ウィンドー金利は27%に引き上げられた」と述べた。
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( 翻訳者:神谷亮平 )
( 記事ID:45388 )