コラム:アラブの諸政権とイスラーム主義者(3)
2018年09月22日付 al-Quds al-Arabi 紙


■モーリタニア大統領と、「イスラエルはイスラーム主義者より人道的である」という論理(3)

【本紙:社説】

第2の詭弁は、「同胞団」(あるいはイスラーム主義者全般)こそが、民衆革命を引き起こした者たちであるとの視覚に潜む。アラブの諸政権自体は、民衆革命の原因ではないというのだ。しかし、アラブの諸政権は、進歩、発展、公正、人間の尊厳の裾野を閉ざし、地上を不義、不正、圧政で満たしたのだ。だからこそ、人々はアラブの諸政権に対し蜂起したのだ。

第3の詭弁は、変化を拒んだ残忍なアラブの諸政権による以下の事柄に関わる役割の否定だ。現在起きている恐ろしい破壊、西側の軍への人民に対抗し自らを支援する要請、恐ろしく反逆な過激主義の形態を増長させるのに必要な装置の製作である。「アルカーイダ」や「イスラーム国」はそれらの一形態であった。以上の役割の目的は、指導者たちが我々を侵害することであり、ウルド・アブドゥルアズィーズ大統領も同じように侵害した。さらに、彼らが支配する国の責任と、国が行き着いた結末から足を抜くためだ。そして、あたかも過激主義は、空から降ってきた生物の所作によるものであり、過去と現在の恐ろしい数々の悲劇とは関係がないかのように振る舞った。

ウルド・アブドゥルアズィーズ大統領の「イスラーム主義者」に対する攻撃、イスラエルはイスラーム主義者よりも「人道的」としたことに加え、同大統領は、ヨーロッパ、広くは西側で理解されるメッセージを送っている。そのメッセージを、「アラブの支配者たちが、外国の支配者たちに宛てたメッセージ」とみなすことは妥当だ。

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( 翻訳者:藤木郁理 )
( 記事ID:45438 )