シリア:死亡、捕虜となった10人の「ダーイシュ」要員
2018年09月30日付 al-Hayat 紙
生活が戻りつつあるラッカ(ロイター通信)
生活が戻りつつあるラッカ(ロイター通信)

■ラッカでダーイシュ要員10名が死亡、捕虜となる

【ベイルート:本紙】

「シリア人権監視団」は、ラッカ県で「ダーイシュ」に属する細胞とロジャヴァの内務治安部隊「アサーイシュ」構成員の間で衝突があったと報じた。その詳細として、ラッカ市ディルイーヤ地区にあるアサーイシュの拠点の前で、ダーイシュ要員10名が自派の旗を立てようとしたところ、衝突が発生した。ダーイシュによる旗の掲揚作戦は昨日、ダーイシュによる「カリフ制」宣言から51ヶ月目に合わせて行われた。

 信頼できる情報筋がシリア人権監視団に確認したところによると、細胞の要員のうち少なくとも2人が衝突が原因で死亡、4人が捕虜となり、その他複数名が逃亡した。逃げた要員を捜索するため、ラッカ市内では警戒措置が取られている。今回の衝突は、「シリア民主軍」(QSD)と「アサーイシュ」の部隊、テロ対策部隊がラッカ周辺とタバカ地域まで至るリーフ地方で治安作戦を実施してから22日後に発生した。この作戦は、ダーイシュに属する細胞の捜索が目的で、ユーフラテス川東部地域一帯で「QSD」要員を襲う爆破や発砲といった暗殺が増えていたことが、その背景にある。シリア人権監視団の情報筋によると、シリア民主軍が多くの者を逮捕し、自派の拠点に移送したという。他方、ラッカ市南部に位置するカスラ・スルール地域では、銃傷を負った人物が死亡した。地元住民らは「QSD」が同地域から逃げようとする男性に発砲したと非難したが、「QSD」はその男性がダーイシュの一細胞に属しており、逃走の過程でQSDメンバーに向けて発砲したため、自派の要員はやむを得ず発砲し、殺害したと主張している。

 このような騒動の中、「ダーイシュのカリフ制」から51カ月目に36人が処刑された。これによってシリア国内のダーイシュ占拠地域で処刑された民間人、戦闘員、政府軍兵士、政府軍を支持する武装者、およびダーイシュ要員は5444人に上ることになった。

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( 翻訳者:今竹良希 )
( 記事ID:45458 )