エジプト:ラムセス王とホルス神の像を大エジプト博物館へ移送
2018年10月14日付 Al-Ahram 紙

■ゲズィーラ島のマサラ公園で56年のときを過ごしたのちに…ラムセス王とホルス神の彫像が大エジプト博物館へ移される

【ムハンマド・アブドゥルマウター、ラナー・ガウハル】

ラマイヤ広場にある大エジプト博物館は、厳重な安全対策のもと、花崗岩で作られたラムセス2世とホルス神の2つの彫像をゲズィーラ島のマサラ公園から受け取った。

これは考古最高評議会のムスタファー・ワズィーリー事務局長が発表したことであり、同事務局長は次のように述べた。「2つの彫像は1962年からマサラ公園で展示されており、故ガマール・アブドゥッナーセル大統領の時代にマタリーヤの遺跡地区からゲズィーラ島のマサラ公園へ運ばれ、約56年の歳月をその地で過ごした。そしてギザ県の協力のもと、彫像の移送に必要なすべての措置が完了した。」

また、(大エジプト)博物館の最高責任者であるターリク・タウーフィーク博士は以下のように述べた。「この2つの彫像は当館の重量級の文化財の修復センターに持ち込まれるだろう、これはすぐに必要な検査や分析を開始するためである。また、この2体の彫像に対する多くの修復やメンテナンス計画は当館の想定していたシナリオの範囲内であり、開館の際には展示の準備ができているだろう。」

さらに、同氏は以下のよう示唆した。「このラムセス王の彫像ははラムセス2世を模した最も素晴らしい彫像のひとつと見なされており、黒花崗岩で作られている。子の彫像はラムセス王がヒエログリフの描かれた椅子の上に座っていて、カルトゥーシュ(注:古代エジプトにおいて、ヒエログリフで記された王の名を囲む装飾用の楕円形の枠のこと)にはラムセス2世王の名前が書かれている。寸法は608万220㎝、重さは約3トンに達する。一方で、ホルス神の彫像はピンク色の花崗岩で作られ、寸法1201万2060㎝、重さは約1トンに達し、鷹の姿のホルス神が彫刻されている。」

また、大エジプト考古学博物館の第1文化財修復センター及び遺跡の移送の事務局長であるイーシー・スィーダーン氏は次のように述べた。「(大エジプト)博物館の作業チームはマタリーヤの歴史地区とハラムのエンジニアリング部隊の協力のもと、2体の彫像を受け取った。これは、2体の彫像の考古学的な状況に関する詳細な報告書を準備するためである。」

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( 翻訳者:長澤悠華 )
( 記事ID:45576 )