サウジアラビア:「アムネスティ」がナダルとジョコビッチに対しエキシビジョンマッチへの不参加を呼びかけ
2018年10月18日付 al-Quds al-Arabi 紙

■「アムネスティ―・インターナショナル」がナダルとジョコビッチにサウジアラビアでのエキシビジョンマッチに参加しないよう呼びかける

【ロンドン:本紙】

イギリスの『タイムズ』紙は18日、複数の人権団体がスペイン人でテニスの世界ランク1位のラファエル・ナダル選手とセルビア人のノバク・ジョコビッチ選手に対して、今年12月にサウジアラビアで開催されるエキシビジョンマッチに参加しないよう警告をした、と報じた。これは、サウジアラビアがこのエキシビジョンマッチを国のイメージ回復のための一種の「スポーツ・ロンダリング」として利用しないようにするための警告である。

また、同紙はこれらの呼びかけは公的文書の発行のためイスタンブルにあるサウジアラビア領事館を訪問後行方不明となったジャマール・ハーシュクジー記者の問題の影響を踏まえたものであると続けた。というのも、「アムネスティ―・インターナショナル」は両選手に彼らの知名度を生かしてサウジアラビアの「恐ろしい」人権をめぐる記録に光を当てるよう呼びかけたのだ。

さらに同紙は両選手がツイッターにフォロワーから、ハーシュクジー氏が行方不明になったわずか一日後にエキシビジョンマッチの発表があったことに疑問を呈する否定的なリプライが送られた、と報じた。同紙はまた、サウジアラビアの保守国家としての評価を回復するためにスポーツを利用する同国の戦略の一部として、両選手が試合に参加し、その報酬として数百万ポンドを受け取るのではないかと指摘した。

一方、『タイムズ』紙はアムネスティー・インターナショナルのアドボカシー・プログラム部門のトップを務めるアラン・ホガース氏が、「我々はどの国がスポーツの大会を開催する権利があるかを決定する立場にはない。しかし、今回の件に関してはサウジアラビアがこのエキシビジョンマッチを自国のイメージ再建のために利用することは明白である」と述べたと報じた。さらに、ホガース氏はハーシュクジー氏の暗殺が明るみに出る以前からサウジアラビアの人権をめぐる記録は「恐ろしい」ものであり、いかなるスポーツへの参加も確実に同国のイメージ回復に利用されると述べた。

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( 翻訳者:庭野悠汰 )
( 記事ID:45577 )