シリア:シリア当局は国連の関与を拒否
2018年10月27日付 al-Hayat 紙


■「反駁し合う者たち」の首脳会談を間近に控え、フランスとアメリカは調整

【パリ、モスクワ:ランダ・タキー、サーミル・ヤース】

ステファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特使が任期満了までに何とかして成果を上げようとする努力は時間との戦いだ。同特使は、本日(10月27日)イスタンブールで開催される、相反する目的をもって集まったトルコ、ロシア、ドイツ、フランス4か国の首脳会談で状況報告を行う見通しだ。同首脳会談後、同特使はシリア問題に関する小委員会の会合に出席するためロンドンへ移動する。一方、フランスのエマニュエル・マクロン大統領とアメリカのドナルド・トランプ大統領は、本日(10月27日)のイスタンブールでの首脳会談に先立ち、電話で協議を行った。また、マクロン大統領はトルコ大統領にシリア問題に関して「最後通告」を行った。

デミストゥラ国連特使は昨日(10月26日)の安全保障理事会への状況報告の中で、「シリア政府は、憲法委員会の設置のために国連がいかなる役割を果たすことも拒否した。西側諸国は、シリア当局に国連の努力に協力するよう要求した」と明らかにした。また、モスクワを訪問中のシリアの反体制派は、同国政権は、憲法委員会の作業を妨害し、細かな形式上の事項や困難な条件を取り上げることで時間を稼ごうとしていると非難した。さらに、本紙はロシア外務省との会合の参加者から、「ロシア人たちは新たなことを提案しなかった」との情報を得た。

さらに、デミストゥラ国連特使は「シリアのワリード・マアッリム外相は、国連が役割を果たすことを受け入れなかった。また、同外相は『シリア政府とロシア政府は、アスタナ・プロセスの責任者たちが提案を準備し、国連に提示することで合意した』と言及した」と述べた。さらに、「ムアッリム外相は、私に、テーブルの上にあった第3の提案リストを撤回するよう提案してきた。私は、もし国連安保理決議第2254号とソチ(9月17日に開催されたロシア・トルコ首脳会談)での成果に相当するような、バランスの取れたかつ信頼性できる新たなリストへの合意があれば、国連は提案を撤回するかもしれないと指摘した。しかし、ムアッリム外相は返事をする前に、再び主導権を握ることを要求してきた」と付け加えた。

(後略)

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( 翻訳者:藤木郁理 )
( 記事ID:45640 )