■米国当局は、トルコ当局とシリアのクルド人たちの間の緊張の高まりを抑制する
【パリ:ランダ・タキー・ディーン;モスクワ:サーミル・イルヤース;ロンドン、アンカラ、マンビジュ(シリア):本紙、ロイター】
米国当局は昨日(11月1日)、ユーフラテス川東岸でトルコとシリアのクルド人が緊張を高める戦線に注力した。それと同時に、米国はシリアにおけるイランのプレゼンスに対抗する軍事介入の可能性を否定し、「米国はシリア政権の転換に関わらない」ことを確認した。一方、反体制派武装諸勢力とシリア政権間での戦闘の激化が主張された。これは「テロリストらが(ロシアとトルコが非武装地帯の設置に合意した)イドリブ合意を破壊しようとしている」というロシアからの新たな警告としての主張だ。
トルコ大統領府は声明の中で、「トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と米国のドナルド・ドランプ大統領は、シリアに関して電話会談を行った。また、その数時間前にトルコ当局は、シリア北部のマンビジュ市でトルコと米国によるパトロールを開始すると発表した」と公表した。さらに同声明は、「両大統領は二国間の諸問題やシリア情勢の進展について議論し、マンビジュとイドリブに関連する措置についても言及した」と伝えた。
シリア民主軍(SDF)とトルコが、コバニ(アイン・アラブ)地域で国境を越えて交互に爆撃した。これを受けて米国政府が主導する有志連合は、「両当事者間の最近の緊張の高まりを緩和するよう努める」と発表した。また、有志連合のショーン・ライアン報道官は、「Twitter」の自身のアカウント上で、「テロ組織ダーイシュを敗北させることに集中することが重要だ」と強調した。
以上のことに先立ち、米国防省のショーン・ロベルトソン報道官は、「米国は、トルコがシリア北東部で何らかの作戦に着手しようと計画しているのを知っている」と述べた。また、「米国当局は、情勢の沈静化のために、トルコとシリア民主軍と連絡を取っている」と明らかにした。しかし、「トルコは北大西洋条約機構(NATO)における米国の同盟国である」と指摘し、米国はトルコ国境の安全保障を重視すると強調した。また、「全当事者は、緊張の高まりを回避するよう」訴えた。
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( 翻訳者:藤木郁理 )
( 記事ID:45675 )