■国連安保理、エリトリアへの制裁を解除
【アブダビ:シャフィーク・アサディー】
国連安保理は昨日(14日)エリトリア対して10年近く課されていた武器禁輸措置と特定の制裁を解除することで合意した。これはエリトリアとエチオピアとが接近していることと、同国とジブチとの関係の「雪融け」がみられることを受けての措置だ。また、この決議はエルトリアとジブチに対して関係正常化と国境紛争の終結に向けて取り組むよう呼びかけた。
さらに、アントニオ・グテーレス国連事務総長は来年2月15日までに本件の進捗に関する報告書を提出し、その後も6か月ごとに(同様の報告書を)提出するよう要請した。
他方、アラブ首長国連邦はエリトリアへ課された制裁を解除する国連安保理の決議を歓迎した。
そして、(アラブ首長国連邦の)外務・国際協力省は昨日(14日)の声明の中で、エリトリアに対する制裁を解除することを歓迎し、国連安保理の決議は「アフリカの角」が経験する歴史的な和解を強化するものだと強調した。またアラブ首長国連邦は、エリトリアに関する決議は、同国やその周辺国の安定や成長、投資の機会を強化する本質的な進展を代表するものであり、同地域に好ましい影響を及ぼすことへの満足感を表明した。
また、アラブ首長国連邦は同政府がエリトリア政府ともエチオピア政府とも良好な関係にあることから、今年8月にエチオピアとエリトリア間の和解における中心的役割を果たした。というのも、同国はエチオピアのタウイーン・アビー首相がエリトリアに対して交渉を促す形での2国間の「雪融け」に貢献したのだ。そして、湾岸の情報筋に基づいた報道は、アラブ首長国連邦がエリトリアとエチオピア間の紛争解決と約20年間続いた戦争状態の終結にどれほど重要な役割を果たしたかを明らかにした。
さらにアブダビのムハンマド・ビン・ザーイド皇太子はエチオピア支援のための30億ドル規模の援助パッケージを発表した。この援助パッケージは10億ドルがエチオピア中央銀行への預金、20億ドルが投資形式で構成されている。
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( 翻訳者:手塚礼奈 )
( 記事ID:45747 )