レバノン:独立75周年を迎える中、組閣問題は一向に解決せず
2018年11月22日付 al-Hayat 紙

■アウン大統領「政府の危機は我々から時間を奪い、第三者による介入は我々から決定の自由を奪っている」

【ベイルート:本紙】

レバノン大統領のミシェル・アウン将軍が11月22日の独立75周年記念日を間近に控え、レバノン人に向かって語った演説の内容の大半が、経済的な懸念であった。一方、この記念日は、組閣問題から、2006年にピエール・ジュマイエル国会議員が暗殺された記念日、1989年にリーニー・ムアッワド大統領が暗殺された記念日に至る、複数の出来事と十把一絡げに扱われた。

記念日の祝典が各地で行われた。その中で際立ったのは、安全保障と独立の維持におけるレバノン軍の役割の確認であった。同時に、同軍の司令官であるジョセフ・アウン将軍が「大きな変化が予期される中での地域を取り巻く曖昧な状況は、必ずレバノンに影響を与えるだろう」と指摘した。また、国防省で開催された祝典では、急遽ナビーフ・ベッリ国会議長と組閣を委任されているサアド・ハリーリー首相の個別会談が行われた。同会談では組閣の危機について取り上げられた。ヒズブッラーが、同組織と同盟関係にあるスンナ派の国会議員6名を入閣させるよう拘っている中で、この危機の解決への道筋は見えていない。ハリーリー氏は、ヒズブッラーの主張を拒否し、同組織は新政府樹立を遅らせるため問題をでっち上げたと述べた。

さらに、高官筋は本紙に対し、「派閥間での接触は続いているが、近日中に危機からの脱出を可能にするような新しいことは何もない」と述べた。

アウン大統領は昨日(11月21日)夕方、演説の中で、「75年間、レバノンは困難な時代を経験した。幾度もの戦争、占領、完全な主権を維持できない事態を経験した。我々は独立を失いかけるような挫折にもさらされた。しかし、レバノンは、我々が誇れる栄光の時代も経験した。そして、我が国民と軍は、レバノンの主権、自由、独立を維持するため、甚大な犠牲を払った」と述べた。

(後略)

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( 翻訳者:藤木郁理 )
( 記事ID:45788 )