ユルドゥルム元首相、AKPイスタンブル市長候補に確定
2018年11月29日付 Cumhuriyet 紙
公正発展党(AKP)周辺ではエルドアンとアルバイラク両氏の話し合いによりユルドゥルム元首相がイスタンブル市長選の候補に確定したと言われている。それにともない、ユルドゥルム元首相が国会議長職を辞任するのかどうかが話題となっている。
エルドアン大統領との会談でイスタンブルの危機は終わった。要請の通り、現在国会議長であるビナリ・ユルドゥルム氏が指名を受けた場合、議長の座を辞職するかどうか、そうなれば、後任にはいつ、誰が選ばれるのかについて大変話題となっている。
まずイスタンブルでの区長候補者のリストの問題でユルドゥルム議長とベラト・アルバイラク財務大臣との間で問題が生じ、その後、アルバイラク大臣がエルドアン大統領と一昨日に会談を行って危機の大部分は解決され、ユルドゥルムの要望と懸念に沿ってイスタンブルでの擁立に向けた作業を行う決定が出されたとされる。ユルドゥルムの擁立がほぼ確定した後に、現在務めている議長職を辞任するかどうかの議論が始まった。
地方行政選挙法では国会議員は自治体首長の候補者となるために議員を辞職する必要はない。選出された場合、15日以内に新しく選出された職務を選択でき、首長を選ばなければ、議員職を継続する。「国会議長かつ議員であるからと言って辞任する必要はない」との少数意見が出ていることに対し、党ではユルドゥルム氏が国会議長職を倫理上かつ憲法上の必要性により辞任すべきとの見解が大勢を占めている。
憲法第94条では「国会議長および副議長は、所属する政党、あるいは党会派の議会内外での諸活動に、職務上必要とされる場合を除き、議会の議論に参加することはできない。議長と議事にかかわる副議長は議決権を行使できない」という条項を有している。政党法の第24条では、「国会議長と副議長は、所属する政党と党会派の議会内外での活動に参加することはできない。しかし、再度、国会議員候補者になることに関連する活動に関してはこの法律の適用外」とある。この条項は国会議員への立候補のみを想定しており、国会議長が自治体首長に立候補した場合、憲法94条と「中立」の原則に従って辞任すべきであるといわれている。
■いつ辞任?
ユルドゥルム氏が辞任するなら、AKPが候補者を発表した日なのか、または高等選挙委員会(YSK)に立候補名簿を提出した日なのかについては明確ではない。公的には、ユルドゥルム氏の辞任は、YSKが発表した日程に従い、候補者確定の時まで時間の猶予があるが、本人が望めばそうした日時以前に辞任することもできるといわれる。YSKはまだ地方選挙の日程を発表していないが、2014年の地方選挙では候補者の最終的な確定が2月19日に決まったことからすれば、日程的にはユルドゥルム氏には2月中旬ごろまで時間的な猶予がある。
■誰が代わりになるか?
ユルドゥルム議長が辞任すれば、代わりに誰を選ばれるのかについても議論になっている。国会の手続きによれば、新しい国会会期の冒頭に暫定議長委員会が設置されるに伴い、議長の選出には10日間の時間的猶予が与えられている。議長が辞任し空席となった場合も、このプロセスが実行される。ユルドゥルム議長の辞任が総会で読み上げられるととも、選出プロセスも開始されるという。ユルドゥルム議長の後任としては、副議長のムスタファ・シェントプと前議長イスメト・ユルマズの名が取りざたされている。
■議長日程の完了を希望
AKP周辺では、ユルドゥルム氏の立候補に急な支障が生じなければ、確定され、候補がいつ発表されるかということに関し日程調整作業が行われているという噂である。ユルドゥルム氏は議長として以前から計画されていた訪問日程を行いたいと望んでおり、12月末に向けて候補者指名発表が行われうること、これが延長された場合には、イスタンブルおよび区長候補者たちの発表を行う特別な日程を組むことが起こりうるといわれている。
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( 翻訳者:本岡篤也 )
( 記事ID:45825 )