イラク:数千の避難民のテントが洪水で沈む
2018年12月10日付 al-Hayat 紙

■イラク:ニーナワー県で数千の避難民のテントが洪水で沈む

【バグダード:本紙】

イラク北部のニーナワー県を襲った洪水により避難民が身を寄せていた3千ものテントが沈んだ。これを受けイラクの高等人権弁務官事務所は救援を要請した。又、高等弁務官事務所はフェイスブックの公式ページに投稿した声明にて以下のように述べた。「高等弁務官事務所は引き続き政府機関や人道支援組織にニーナワー県の洪水の被害にあった避難民の人道状況に関する問題について呼びかけている。」

また、高等人権弁務官事務所のスタッフのひとりであるファーディル・ガラーウィー氏は以下のように述べた。「洪水により身を寄せていたキャンプが水没してしまったニーナワー県の避難民救助のため、私たちは政府や国際組織、国家機関に向けて人道的救援を呼びかけている。」又、同氏は洪水によりマドラジュとジャドアにある避難民のキャンプのおよそ3千のテントが沈んだことを明らかにした。

そして、ガラーウィー氏はキャンプで避難民が死の危険にさらされる前に、一刻も早く彼らをもといた地域に帰還させるよう政府に訴えた。同時に、商務省、保健省、移住・移民省、国際連合機関に対して、食糧、医薬品、毛布、乳児用ミルク、避難民を受け入れて破壊されたテントの代わりとなる避難民のキャンプの建設といった人道的救援を要請した。

高等弁務官事務所はニーナワー県の県都モースルの南に位置するハマン・アル・アリルのキャンプを押し流した激しい洪水の映像を公開した。ニーナワー県は先週、多くの地域が氾濫や洪水に襲われ、多大な物的被害に加え多数の犠牲者が出たことを受け非常事態宣言を発令した。住宅地は完全に浸水したため孤立状態に至り、多くの道路も封鎖状態となった。同様に、洪水はニーナワー県の避難民のキャンプにも影響を及ぼした。というのも、ハマン・アル・アリルの避難民のキャンプでは大雨と強風の被害を受け340以上の避難民のテントが破壊されたのだ。

(後略)

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:大野和輝 )
( 記事ID:45907 )