イスタンブル・ペラ博物館でセルゲイ・パラジャーノフ展
2018年12月15日付 Cumhuriyet 紙


有名芸術家パラジャーノフが異なる材料によって視覚芸術分野に与えた作品が、トルコで初めて鑑賞者と出会った。

ペラ博物館は有名な監督で芸術家のセルゲイ・パラジャーノフが、異なる材料によって視覚芸術分野に与えた作品を、トルコで初めて展示する。展覧会「パラジャーノフ、サルキスと」は「詩的映画」の最大の巨匠の1人である芸術家の非凡なファンタジー世界に明かりを照らしている。巨匠サルキス(訳者注:芸術家。パラジャーノフに多大な影響を受けた)の、語りかけているかのような、パラジャーノフに関する作品も展示される。「パラジャーノフ、サルキスと」展は2019年3月17日まで開催される。

ペラ博物館がセルゲイ・パラジャーノフ美術館の協力をもとに実現させた展覧会は、エリヴァンにある美術館のザヴェン・サルグシャン館長の主導で準備された。展覧会は芸術家(パラジャーノフ)が古典(作品)からポップアートまでとても広い形式で生み出した全時代の作品を一箇所に集める。(それらは)絵画、コラージュ、デッサン、映画のシーンスケッチ、衣装デザイン、モザイク、オブジェ、写真とインスタレーションからなる。

■最大のコレクション

「パラジャーノフ、サルキスと」はまた、今日までに世界中の30以上の都市で展示されたパラジャーノフのコレクションの「国外での最大の展示会」であるという特徴がある。活動をパリで続けているサルキスの作品は、この非凡な作品群からなる独創的な展覧会に別の、現代的な一面を加えている。パラジャーノフと彼の世界に情熱で繋がれたサルキスはこの展覧会で、彼にインスパイアされて生みだし、彼に捧げた作品群を新しく整えて、一箇所に集める。サルキスはネオンサイン、スクリーンディスプレイや様々なインスタレーションを通してパラジャーノフと関係を築き、語らい、彼に敬意を持って挨拶する。 

■エルクメンの名

展覧会「パラジャーノフ、サルキスと」のデザインはビュレント・エルクメンの名で行われる。芸術家の作品群が映画のシーンと共に構築されたデザインでは、パラジャーノフの創造性が全方面で表現されている。展覧会に合わせた出版物で、責任者のザヴェン・サルグシャン館長はジェアン・ラドヴァンニ氏とレヴォン・アブラハミアン氏の文章を集めている。展覧会責任者のザヴェン・サルグシャン館長は(パラジャーノフは)とても困難な人生を歩み、酷く苦しんだにもかかわらずパラジャーノフの作品は「いつでも美しさと善性から出来ている」と強調し、以下のように語る。
「イスタンブルで行われるこの展覧会は、セルゲイ・パラジャーノフ美術館の壁の外側で準備される最大の展覧会だ。彼の美術を1989年に目にした時、強く惹かれ、この奇跡を街で可能な限りたくさん展示したいと願った。この展覧会は人々の心を温め、我々人間が互いに親しくなることに貢献してくれるよう我々は願っている。」

■「我々人間をより良く知れるように」

展覧会の記者会見で語った責任者のザヴェン・サルグシャン館長は「我々は何世紀も繋がりがある近隣諸国での展覧会が絶対に実現してほしいと望んでいた。同じ土地で我々は生きるべきで、展覧会はこれを手助けするものだ」と述べた。
サルグシャン館長はパラジャーノフが、人々が同じ土地で生きて敵となるかもしれないとは考えてはいなかったと述べ、「彼の作品を見た全ての人は感情に訴えかけられる。人々に展覧会について説明する必要はない。皆直接理解するからだ」とコメントした。
最後にサルグシャン館長は「トルコの人々が展覧会に訪れて我々人間をより良く知ることを私は望んでいる。」と話した。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:伊藤梓子 )
( 記事ID:45923 )