エジプト:大統領の任期延長をはじめとした憲法改正動議が提出される(2)
2019年02月03日付 al-Quds al-Arabi 紙
■エジプトは「ファラオ」時代に逆戻り…スィースィー大統領は憲法改正により2034年まで大統領職にとどまる
【カイロ:本紙】
複数の国会議員らは本紙に対して、「今回の憲法改正の狙いとなっている主な条項はあくまで大統領の任期であり、改正の提案がなされたその他の条項は、今回の憲法改正がエジプトの現在の政治状況に応じた広範な憲法改正であるように見せようとする試みに過ぎない」と明らかにした。また、この改正案が可決されると、スィースィー大統領は新憲法に基づいてさらにもう2期(1期6年)大統領に立候補することが可能となる。これにより、スィースィー大統領は現在の残りの任期3年、そして次の2期12年、つまりあと15年大統領職にとどまることが可能となる。なお、スィースィー大統領は昨年の大統領選挙に勝利した。野党はこの選挙をボイコットし、同大統領選挙をほかの候補者たちもいない、公平性に欠けたばかげたコメディのようだ、と評した。
治安機関が野党の活動範囲を狭める中、野党は憲法改正手続きへの反対を表現する場をSNSへと移した。この動きは、とりわけ数日前の8回目の2011年1月25日革命の記念日に治安機関が「尊厳党」と「社会民衆連合党」の活動に治安上の制限をかけ、さらに「尊厳党」本部を治安部隊が封鎖したことを受けて特に激しくなっている。
また、フェイスブック活動家らは「憲法改正にNO」というハッシュタグを発信した。この運動には元大統領選候補のハムディーン・サッバーヒー氏をはじめとして複数の野党の指導者らが参加した。
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( 翻訳者:庭野悠汰 )
( 記事ID:46251 )