けんか相手にギュレン派なすりつけ
2019年02月10日付 Hurriyet 紙

建築請負業者のトゥルグト・K氏は7月15日クーデタ未遂事件の15日前に言い争になった隣人とその3人の息子を、クーデタ未遂後に「ギュレン派」として無実の罪を着せた。2年後、その親子が無罪と判明し、トゥルグト・K氏に対して「虚偽告訴罪」の取り調べが始まった。

クーデター未遂事件の15日前である2016年6月30日、アンカラで建築請負業を営むトゥルグト・K氏と、彼の職場に隣接して自動車販売業を営んでいたアリフ・Ö氏の間で、駐車に関する言い争いが発生し、トゥルグト・K氏はアリフ・Ö氏を刃物で脅迫した。この件で告発を受けた共和国検察は「侮辱、武器による脅迫、器物破損」の容疑でトゥルグト・K氏の事情聴取を行った。

この事件から一週間後、アリフ・Ö氏のオフィスの前で車両に「A」という文字が落書きが書かれた。この告発を受けて、今度はトゥルグト・K氏とその息子カスム・K氏に対し器物破損の容疑で二度目の取り調べが始められ、再び調書がとられた。

■クーデター未遂後に情報提供

取り調べが続くなかで7月15日のクーデター未遂が発生した。クーデター未遂事件から11日後、トゥルグト・K氏は職場の電話機から警察に電話をし、匿名希望で、職場の隣人であるアリフ・Ö氏とその父であるユルマズ氏、法務省で働く兄弟のソネル氏とゼケリヤ氏がギュレン派であるという情報提供を行った。もたらされた情報は検討され、テロ(対策)、組織犯罪(対策)、そして諜報局の各支部へ伝えられた。アンカラ共和国中央検察テロ罪捜査部門は、父のユルマズ・Ö氏と息子のアリフ氏、ソネル氏、ゼケリヤ氏に対する取り調べを開始した。親子は逮捕され、それぞれの自宅や職場も捜査対象となり、携帯電話や自宅、職場のパソコン等も押収された。

■2年後、不起訴

法務省に勤めていたソネル氏とゼケリヤ氏の兄弟は職場から退けられた。2年間にも及ぶ法廷での戦いを経て、父子らに対して行われてきたギュレン派関連捜査では「起訴なし」と結論づけられた。父子らに対するギュレン派の濡れ衣は晴れ、ソネル氏とゼケリヤ氏の兄弟も職場に復帰した。

■中傷したほうに捜査

喧嘩相手の隣人をギュレン派であると通報したトゥルグト・K氏については「名誉毀損、侮辱、個人の自由を脅かし虚偽の告発を行った罪」で取り調べが始まっている。トゥルグト・K氏は上記の罪を認めておらず「情報提供が行われた電話機は私の職場のもので、多くの人間が使用している。通報したのは私ではない」と主張している。一方、これを受けて検察側は音声録音を要求している。

アリフ氏の父ユルマズ氏と3人の息子の弁護を担当するヌラン・オズデミス弁護士は、この種の悪意のある人々がギュレン派捜査に水を差しており、人々が犠牲になっているとし、「我々が司法に期待しているのは、こうした根拠のない中傷や虚偽の通報を行う人々に、戒めとなるような罰が与えられることだ」と述べた。

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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:46279 )