トラブゾンのマチカ郡にあるスメラ修道院の4年に渡る修復工事が終わりを迎えつつある。5月18日に一般公開されるこの修道院で、危険とみなされた約4000トンの岩が撤去された。修復期間中に見つけられた北の屋根の上の右側の斜面にある秘密の通路から行くことができる「チャペル」と「訓練の部屋」も初めて訪問者に公開される。
トルコにおいて重要な歴史的、観光的そして宗教的な場所の一つとなっており、国内外からたくさんの観光客が訪れるマチカ郡のカラダー山の裾野にある歴史的なスメラ修道院で、4年前に始まった修復工事は終わりを迎えつつある。修道院では、岩や氷の塊が落ち、被害を受けないために、ロープ高所作業の専門家から構成された特別なチームによって続けられた「斜面の再生作業」の大部分が完了した。
チームは3ステップで行われた作業において7万9千平方メートルもの場所の岩の撤去作業を完了した。修復期間中、今日に至るまで入ることのできなかった北の屋根の上の右側の斜面にある秘密の通路で行くことができる場所が確認された。
キリスト教徒が寺院もしくは神聖な場所としてみなしている「チャペル」、そして「訓練の部屋」があると明らかにされたこの場所で、今日に至るまで見られることのなかった「天国と地獄、死と生」が表されているフレスコ画が発見された。この部分は修復の後に一般に公開される予定だ。
■4千トンの岩の撤去
スメラ修道院で第一段階として計画された環境整備と修復作業が完了した。この段階でまず訪問客の命の安全の確保を目的として約4千トンもの岩の撤去作業が行われた。修道院に続く300メートルの歩道が新たに補修され、歴史的な水路、そしてチケット売り場と修道院の出口の階段も修復された。
作業が終了したのち、修道院は5月18日、博物館週間に一般公開される予定だ。
■スメラ修道院
マチカ郡のカラダー山のアルトゥンデレ渓谷を望む裾野の、およそ300メートルの高さの森にある岩を彫ってつくられたスメラ修道院は、人々の間では「聖母マリア」の名前で知られている。多くの噂が残っており創建は科学的なデータによると13世紀にまで遡るこの修道院には、奉仕の場、客間、台所、そして神聖な泉のほかに72の部屋がある。88年の休止期間ののち、2010年に多くの人の参加とともに実施された礼拝は、フェネル・ギリシャ正教総主教であるディミトリ・バルソロメオスにより執り行われた。
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( 翻訳者:瀬戸慈弘 )
( 記事ID:46406 )