シリア:シリア政府は全土奪還に向け準備、外国軍隊に撤退を要求
2019年03月19日付 al-Hayat 紙


■シリア政府はユーフラテス川東岸を奪還することを示唆し、米軍を撤退させるための「力の諸要素」を持っていると強調

【モスクワ:サーミル・イルヤース】

「シリア民主軍(SDF)」は、ユーフラテス川東岸にある「ダーイシュ」の最後の支配地域を間もなく制圧する。その中でシリア政府は、大半がクルド人で構成され米国から支援を受けるSDFの支配下にある全領土を力によって奪還し、タンフとイドリブを含む同国の全領土を支配することを示唆した。また、イラン、シリア、イラクは、「正統性のない」外国軍隊にシリアから撤退するよう要求した。一方、シリア政府は「シリア全土を奪還する『力の諸要素』は十分にある」と強調し、イラクは「ダマスカスとバグダード間の道路は間もなく開通するだろう」と発表した。

また、米国政府は、同国がシリアに兵士約1000名を残留させるつもりだと報じた複数の報道を否定し、「米国は、先月2月にドナルド・トランプ大統領の要求に基づき承認された計画を進めている」と強調した。一方、ロシア政府はイスラエル政府に安心を与えるための書簡を送付し、「ゴラン高原の(イスラエルの)支配区域とシリア政府が支配する領土の間の境界上にある『ブラボー・ライン』の安全を保障する」と確認した。

さらに、シリアのアリー・アイユーブ国防大臣は、イラクの参謀総長であるウスマーン・ガーニミー大将とイランの参謀総長であるムハンマド・バーゲリー少将との共同記者会見で、「シリア国家から正式な要請のない、いかなる国家の軍事力を有する存在も、正統性のない占領であり、シリアには同国の安全と主権を保護する権限がある」と述べた。また、同大臣は「我々はシリア全土を支配するために準備するつもりだ」と付言し、「シリア・アラブ軍は、米占領軍をタンフから撤退させるための力の諸要素を十分に持っている。米国等はシリアから撤退するだろう」と述べた。

(後略)

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( 翻訳者:藤木郁理 )
( 記事ID:46468 )