エジプト:エジプト議会は憲法改正による司法権力の弱体化を否定
2019年03月21日付 al-Hayat 紙
■エジプト議会議長:憲法改正は司法権の独立を侵害しない
【カイロ:本紙】
エジプト議会のアリー・アブドゥルアール議長は、「憲法の改正は、司法権の独立を侵害しない」と強調するとともに、議会は改正案に対する法曹界からの見解に耳を傾けると明言した。
エジプト議会は昨日、2度目の公開討論会を開催した。その集会には、党内最大会派である「エジプトのささえ」から提案された憲法改正案について議論するために、多数の判事や有識者が参加した。その改正案によると、エジプト大統領の任期は4年から6年へと延長され、女性・若者層・障害者に特権が与えられる。
また、アブドゥルアール議長は昨日の集会で、「憲法改正に対する法曹界からの見解を真摯に受け止め、公開討論会終了後の改正案作成時にも、立法委員会と憲法委員会で充分検討しなければならない。」と述べた。さらに、「国際基準や国際合意に照らして、司法権を侵害したり、予算や運営の点で裁判官らの独立を抵触するような(いかなる)改正案の可決はないだろう。」と強調した。
エジプト議会の議長は以下のことを付け加えた。「裁判官は、独立した権威として感謝と尊敬を受けながら独立・中立・公平に正義を行うものだが、同時に議会もその保持を求めてやまないものだ。これまで法曹界が表明した見解の中には、司法機関の予算面での独立の必要性、検事総長と裁判所長官の任期を4年から6年に延長すること、大統領の司法最高評議会議長職の兼務、その職を最高裁判所長官もしくは憲法裁判所長官が代行することなどがある。」
開会に際し、アブドゥルアール議長は「公開討論会の目的は、改正が提案された条項の法整備に向けた検討であると同時に、改正が提案された範囲を逸脱しない。」と指摘した。
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( 翻訳者:難波奈央 )
( 記事ID:46477 )