シリア:政府軍はハマー県、イドリブ県で潜入を試みたテロ組織を撃退する一方、トルコ占領軍はアレッポ県でのパトロールを実施
2019年03月28日付 al-Watan 紙
■トルコ占領軍はアレッポ郊外北部でパトロールを行う…砂漠の平静状態…軍は北部のテロリストの停戦違反への対処を継続する
【ハマー:ムハンマド・アフマド・ハッバーズィー、ヒムス:ニバール・イブラーヒーム、各通信社】
シリア北部各地に広がっていた不穏な静けさは、数時間も続くことなく、同地域のテロリストが再び潜入と攻撃を試みたことで終わり、停戦違反に対峙する(シリア)軍の部隊はただちにこれに応戦した。
『ワタン』紙の複数の情報筋によれば、「ヌスラ」のテロリストは、ハルファーヤー、ラターミナ、サフル一帯の各方面から、ハマー県北部郊外に設置された軍事拠点複数カ所に向かって侵入・突破を再び試み、ロケット攻撃を行ってきた。だが、軍はこれを撃退、砲弾が到達する前に多連装ロケット砲でテロリストを狙い撃ち、多大な人的・物的損害を与えた。
同消息筋が『ワタン』紙に明らかにしたところによれば、「ヌスラ」の旗を掲げたテロ集団とその同盟組織である「トルキスタン・イスラーム党」が、サルマーニーヤ方面からハマー県西部郊外の拠点複数カ所に向かって潜入を試みたが、軍の兵士たちは、自動小銃によってこれを撃退、多数を殺害、多数に重傷を負わせた。また、生き延びた者には退却するように命じた。
同消息筋はまた、別のテロ集団が、イドリブ県郊外の「非武装地帯」に広がっていた不穏な静けさを打ち破り、タフタヤー、バスィーラ、ジスル・シュグール市西部のマルアンドの各方面から、軍事拠点複数カ所に向かって潜入し、迫撃砲で狙ってきたことを明らかにした。だが、テロ集団は誤射し、砲弾は拠点から遠い場所に着弾したという。
同消息筋によると、軍はこの違反行為に応戦し、重火器をもってハマー県北部郊外のハルファーヤー、カフルズィーター、ラターミナ町一帯、同西部郊外のサルマーニーヤにあるテロリスト集団が展開・集結する拠点やアジトを狙い、直接的な打撃を与えた。
その一方で、活動家たちはSNSの「Facebook」上にビデオ・クリップを投稿した。そこには、ドローン1機と、その回りに関係当局の職員多数が写っている。活動家たちによると、関係当局の職員が対空兵器と機関銃でこれを撃墜したという。また、このドローンには手製の爆弾が搭載され、機体には、テロリストが書いた文字が残っており、関係当局の職員は現在、爆発物を解体する技術チームを待っているという。
さらに、複数の反体制筋が明らかにしたところによれば、トルコ占領軍は、イドリブ県及び同地周辺の郊外地域にある自らの監視拠点に、さらなる兵站支援の増強を行った。組み立て式の陣地、移動式住居、コンクリートブロックなどを搭載した多数のトラックが、バーブ・ハワー通行所を通過し、トルコの監視拠点へと向かったという。
他方、同消息筋によると、トルコ占領軍のパトロール部隊が昨日、レジェップ・タイイップ・エルドアン政権に忠誠を誓う民兵の戦闘員やリーダー達を伴い、アレッポ郊外北部を巡回した。これは、アレッポ北部郊外にあるテロリストの支配下にあるアザーズ郊外におけるカフル・ハーシル地区でも行われた。
さらに、『ワタン』紙に東部郊外地方作戦室の軍事筋が明らかにしたところ、昨日はヒムス砂漠東部の戦線において、おおよそ平静が保たれ、砂漠地帯全域において、テロ組織ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員との衝突も、シリア軍および予備部隊による作戦の実施も見られなかった。また、同日のシリア軍による作戦は、各方面におけるダーイシュの行動監視、あるいはそれを攻撃目標とするための準備行動に限られた。
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( 翻訳者:木戸 皓平 )
( 記事ID:46537 )