モロッコ:国王とバチカン教皇はエルサレムをめぐりアピール
2019年03月30日付 al-Quds al-Arabi 紙


■モロッコ国王とバチカン教皇は、エルサレムの「唯一性と聖性」を確認

【ラバト:アナトリア通信】

モロッコのムハンマド6世国王とバチカンのフランシスコ教皇は土曜日(3月30日)の晩、エルサレムの唯一性と聖性を確認した。

上記の確認は、「エルサレム」に関する声明の中で言及された。この声明は、モロッコの首都ラバトの王宮で署名され、アラビア語とイタリア語で読み上げられた。

また両者は、人類の共同遺産としてエルサレムを保護することを訴えた。さらに、3つの一神教の信者にとって、同地が出会いの地であり、平和的共存の象徴であるとした。

なお、米国のドナルド・トランプ大統領は2017年12月6日の発表で、アラブの怒りと国際的な非難をもたらした。すなわち、1967年以来パレスチナの街を占領しているイスラエルによって主張されているように、東西エルサレムをイスラエルの首都であると発表した。

また、同声明は、「多宗教の街としてのエルサレムの特性を保護・強化すること」を促した。

さらに、同声明は「平和と同胞精神が広がる未来のために、エルサレムにおける3つの一神教の宗教実践の権利を保障しなければならない」と付言した。

パレスチナ人らは、イスラエルがエルサレムをユダヤ化し、イスラーム教とキリスト教の崇拝の場における両宗教の信者による宗教実践を制限するために、諸措置を取り続けていることに不平を唱えている。一方、イスラエル政府はパレスチナ側の不平を否定し、常に「治安上の理由」を述べている。

フランシスコ教皇は土曜日(3月30日)に、2日間の訪問のためモロッコに到着した。教皇が今回のような訪問を行うのは、1985年ぶりである。

モロッコ政府によると、教皇の訪問日程には、移民との面会、「ムハンマド6世イマーム・宗教指導者養成所」(政府機関)とスタッド・ムーレイ・アブドゥッラー(ラバトにある多目的スタジアム)への訪問が含まれる。同スタジアムで教皇は、ミサを司式し、説教を行う予定である。

(後略)

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( 翻訳者:藤木郁理 )
( 記事ID:46549 )